CXMとは?
CXMとは「Customer Experience Management(カスタマー・エクスペリエンス・マネジメント)」の略語であり、日本語でいうと「顧客体験管理」ともいいます。
顧客が商品・サービスから感じる「スペック」や「値段」などの機能的な価値だけではなく、企業の提供する商品やサービスを購入する際に体験する「感動」や「心地よさ」「満足度」といった感覚的な付加価値体験を向上させることで、中長期的な関係性を築き、収益向上へ繋げることを目指す手法です。
よく似た概念に「CRM」があり、混同して理解されている方も多いようです。
CRMとは「Customer Relationship Management」の略語で、直訳すると「顧客関係マネジメント」となります。ビジネス用語では「顧客関係管理」「顧客管理」などと呼ばれ、顧客との関係構築に重点をおいたマーケティング手法であり、そのための情報システムのことを指します。
CRMとの違いをまとめた記事もありますので、ご興味があれば是非ご覧ください。
CXMの重要ポイント 提供できるバリュー
下記グラフでは、「CS」「CRM」「CX」の違いについて簡単に説明しております。
「CRM」では「顧客との関係構築」がキーポイントに対して、「CX」は「顧客感情・体験重視」が重要ポイントになります。
顧客の感情や体験などの感性指標が重要になっており、顧客の感情に「寄り添う」ことで、パーソナライズした対応が重要になっております。
これまでは、顧客にお得感など価格訴求・機能訴求等「買わせる」ためのアプローチが主流ですが、競合他社が多数の中で顧客の離脱を防止し継続的に「買ってもらう」ために、顧客の感性に寄り添いフィットした顧客体験価値の提供がロイヤリティ向上、購入継続への近道となります。
参考記事:
フェムテックとは?
フェムテックとは、Female(女性)とTechnology(テクノロジー)を掛け合わせた造語であり、女性の健康問題についてテクノロジーで解決しようという考え方のもとに生まれた商品(製品)やサービスを指します。
2025年には全世界で5兆円市場にまで拡大すると言われ、ここ数年非常に注目を浴びています。月経や妊活、妊娠・産後、更年期、メンタルヘルスなど幅広いジャンルで多くの商品が生まれてきております。
フェムテックが注目されている理由と今後も注目すべき理由を下記記事でまとめていました。
ご興味があればご確認ください。
フェムテックの重要ポイント
リピータン導入で目指すゴールは企業への安心感・信頼感を醸成しより親密な関係を築き購入利用継続を促進することです。
ユーザーが抱える健康の課題をテクノロジーで解決するものが求められるフェムテックにおいて、体重や肌の水分量など数値データ以上に、ご自身が日々どのように体感しているかを理解しパーソナライズ対応することも非常に重要だと思われます。
メンタルヘルス領域が比較的近いですが、「メンタル」のみではなく、女性自身の体調変化に伴う「感情・体験」などの感性指標が重要になっており、女性自身の状態に寄り添う必要があります。
例えば、更年期の女性の感情変化に影響を与える要素を大量のデータに基づいて分析してみると、下記のようなアウトプットが考えられます。
それぞれ影響を受けやすい要素が異なることが多く、一律ではなく、個々に寄り添ってパーソナライズしたサービスを提供する必要があります。
CXMとフェムテックの関連性
上記でCXMとフェムテックを簡単に紹介し、それぞれの重要ポイントも整理してみましたが、共通点があったかと思います。
顧客一人ひとりの体験・感情を重視し、顧客に寄り添って個々の状態に合わせた対応を行うことが、共通して重要であると言えます。
CXMの手法を用いることで、上記内容を比較的かんたんに実現できますので、それをフェムテックに活かすことも可能です。
CXM手法を取り入れたフェムテックサービスのご紹介
弊社では上記内容に着眼し、CXM手法を取り入れたフェムテックサービスを開発しました。
サービスの位置付けと目的
サービスの位置付けとして「各顧客の感性に対応するパーソナライズコミュニケーションをデジタルで配信を自動化した顧客マネジメントサービス」となり、お客さまの日常に自然と寄り添う「日々の感性レコーディング」による顧客理解とブランドエンゲージメント強化を目的としています。
サービス概要
顧客のライフスタイル理解+レコーディングによる日々の体感への寄り添いや、気象条件によるケアアドバイスを組み合わせることで、リアルタイムかつパーソナライズした情報発信の自動配信を実現し継続利用率を向上し、顧客のライフタイムバリュー向上を促進します。
従来のセグメントメールマーケティングと一線を画す、デジタル上で各顧客の感性を汲み取り精緻にパーソナライズした情報発信により顧客との関係強化を実現し、それにより顧客の継続購入促進を強化するアドバンスド型の顧客マネジメントサービスです。
従来のRFM・セグメントで成し得なかった、感性指標を含めたコミュニケーション設計・運用を実現します。
サービスの特徴
特徴① お客さまの日々のご自身の状態の感覚をレコーディングし「見える化」することで、はじめてご自身の状態を「日々の体感の変化」で理解し、発見、実感、「!」を体験
LINE上からお肌調子や体調を直感でレコーディングしていきます。
レコーディング結果の閲覧もLINEメッセージ上で完結します。
特徴② 自分の体感データをもとにしたパーソナライズされた情報提供による信頼感醸成
特徴③ 自分の調子の変化への理解だけでなく、変化に伴走してもらう体験価値 の高さ
感性レコーディングを通じて、続けていただくためのモチベーション維持の施策も含めたコミュニケーションを設計。寄り添いを重視するため、肌調子やお体が不調・好調の波を捉えて適宜配信します。
参考配信タイプ
デイリーレコーディング(レコーディング期間中:毎日配信)
毎日の肌調子や体調伺いと、製品利用促進メッセージ
アラートメッセージ(条件合致時に配信)
・気象情報による予報アラート
・ユーザーの肌調子や体調の変化に合わせ寄り添うメッセージ
特徴④ 「気象データ」等を活用した外的要因からの影響も含めた納得信頼感のある情報提供実現
肌状態の体感と湿度は相関性がみられ、乾燥すると肌に対する体感も悪化傾向となります。ヘルスケア領域においても同様の傾向がみられ、気象データに連動したアラートメッセージを届けることでユーザーから納得・信頼感を得る一角を担います。
最後に
CXMとフェムテックという2つの概念を説明し、CXM手法を取り入れたフェムテックサービスのご紹介も簡単に行いました。
最後に紹介したサービスのみでなく、CXM・フェムテック関連で何か気になることがありましたら、いつでもお気軽にご連絡ください。