単純集計について分かりやすく解説!クロス集計との違いも踏まえて解説します。
こんにちは。デジタルマーケティングカンパニー・オノフのすぎやまです。
データ分析を始める際、まず知っておくべき基本的な手法が「単純集計」です。単純集計はアンケート集計の基本であり、データを単純に集計して全体像を把握する方法となります。この記事では、単純集計とは何かを分かりやすく説明し、クロス集計との違いについても触れていきます。初心者に向けて、単純集計の意味や実施方法、適用例などを具体的に紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
単純集計とは?
単純集計とは、データを一覧表にまとめることで「どのような回答をした人がどのくらいいるのか」を視覚的に分かるようにする集計のことを指します。 この手法を使用することで、データ全体の傾向を分かりやすく理解することができます。アンケート調査を例にすると、それぞれの選択肢に対して何人が回答したかを数えることで、選択肢ごとの頻度や割合を把握することができます。このように単純集計は、データ全体における各項目の頻度や割合を求める際に使用され、初歩的なデータ解析のステップとして非常に重要です。
単純集計のアンケートでの適用例
アンケート調査で単純集計を適用する具体的な例として、商品の満足度調査が挙げられます。
具体例
調査内容
「非常に満足」「満足」「普通」「不満足」「非常に不満足」という5つの選択肢があるアンケートを100人に行い、それぞれの選択肢に何人が回答したかを集計
調査方法
単純集計表を使い、各選択肢の回答人数や割合を整理し、この結果を円グラフや棒グラフに変換する
以上のように、単純集計はこのようにデータの全体像を把握するために非常に有効です。
クロス集計とは?
クロス集計とは、2つ以上の質問項目の回答内容をかけ合わせ、回答者属性ごとの反応の違いを見るようなときに用いたり、回答データを細分化して把握できる集計方法のことを指します。 例えば、商品の売上データと顧客の年代データをクロス集計することで、どの年代層の顧客が特定の商品を多く購入しているかがわかります。
クロス集計の実施方法
クロス集計を実施する方法は主に以下のステップで行います。
①対象となるデータセットを準備
②クロス集計を行うための集計表を作成し、行に1つのカテゴリー、列にもう1つのカテゴリーを配置する。この配置により、各交差点に該当するデータの数を数える。
例えば、年齢と購買商品をクロス集計する場合、行には年齢層、列には購入した商品を配置し、それぞれの交差点に対応する人数や金額を入力します。
これにより、異なる変数同士の関連性を明確にすることができます。
クロス集計のアンケートでの適用例
アンケート調査でクロス集計を適用する具体的な例として、顧客満足度と利用サービスの種類を分析するケースが考えられます。
具体例
調査内容
「性別」と「利用したサービスの種類」をクロス集計する
結果
男性と女性のどちらが特定のサービスに対して高い満足度を持っているかを把握できる
アンケートの結果をクロス集計表にまとめると、各性別ごとの利用サービス別満足度が視覚的に明らかになります。これにより、サービスの改善点やターゲットマーケティングの方向性を見出すことができます。
単純集計とクロス集計の違い
「単純集計」と「クロス集計」はどちらもデータ分析で使われる手法ですが、その目的や結果が異なります。単純集計はデータの基本的な情報をまとめ、全体の傾向を把握するために用いられるのに対して、クロス集計は複数の変数間の関係性やパターンを明示するために利用されます。例として、アンケート調査の結果で単純集計は各質問に対する全体の回答数を集計しますが、クロス集計は質問Aと質問Bの回答結果の関連性を分析します。
単純集計とクロス集計のどちらを使うべきか?利用シーンごとの選び方
単純集計とクロス集計はそれぞれ適した利用シーンがあります。単純集計は、大量のデータを迅速に整理して基本的な傾向を知りたい場合に有効です。例えば、新商品アンケートで全体の満足度を把握したい時に適しています。
一方、クロス集計は、複数の変数間の関係を明らかにしたい時に最適です。例えば、年齢層ごとの商品評価を分析する場合、クロス集計を用いることで、どの年齢層が特定の商品に高評価をしているかを把握できます。このように、分析の目的に応じて単純集計とクロス集計を使い分けることが重要です。
単純集計とクロス集計の活用時の注意点
単純集計とクロス集計を効果的に活用するには、いくつかの注意点があります。まず、単純集計ではデータの全体像を把握することが目的ですが、詳細な関連性やパターンを見逃す可能性があります。そのため、単純集計だけでなく、必要に応じてクロス集計も併用することが大切です。また、クロス集計を行う際は、適切な変数選択が重要です。不適切な変数を組み合わせると、意味のない結果が得られる可能性があります。単純集計とクロス集計それぞれの特徴を理解し、目的に合った手法を選択することが成功の鍵となります。
まとめ
ここまで単純集計とクロス集計について解説してきましたが、どのような集計を行うにしても、仮説を持ってアンケートを設計することが重要です。仮説がないと、必要な項目が取得できなかったり、クロス集計に必要なサンプル数が不足したりする可能性があります。調査設計時には十分に考慮し、目的に合ったアンケートを作成することが、効果的なデータ分析の鍵となります。