今回は、調査研究として中学生以下の子供を持ち、現在働いている、全国の20~40代の女性を対象とした「WLB(ワークライフバランス)と子育て支援制度の利用実態」の結果をレポートします。
<調査概要>
調査方法 インターネット調査
対象者 全国の女性20〜40代 /16歳以下のお子さんがいる母親で現在働いている人
調査期間 2024年1月12日〜15日
有効対象者 2,405サンプル
調査機関 株式会社オノフ
ワーママのWLB、理想と現実のギャップは約7割
仕事とプライベートのバランスにおいて、理想と現実のギャップを感じている割合は約7割という結果に。全体では66.2%の人がプライベート重視の生活を送りたいと思っているものの、実際にその生活を送れている人は全体の37.7%となっています。一方で、仕事とプライベートのバランスが半々を理想としている人が24.8%いるなかで、現実でも半々と回答した方は25.7%と、理想と現実の差分はわずか0.9%となりました。
20代のワーママは、家族によりお金をかけたいと思う気持ちが強い
年代別に仕事やプライベートに関する欲求を見ると、20代のワーママは他の年代より家族や子供と過ごす時間を増やしたい、家族にお金をかけたいなど、意識が家族に向いているようです。
同じ20代のワーママでも、正社員は「子育てに専念したい」、非正規雇用・業務委託は「より仕事をして収入を増やしたい」と雇用形態や収入によって意向が異なるようです。
一方で、40代のワーママは、家族や子供と過ごす時間を増やしたい人の割合が他の年代より低く、お金についても「家族によりお金をかけたい」よりも「自分のためにお金をかけたい」の割合が高くなっており、年代が上がるにつれて、子供に手がかからなくなり、子供や家族だけでなく自分へも意識が向く傾向が見られます。
「在宅勤務」と「フレックスタイム制度」の導入はWLB最適化のカギとなる
子育て支援制度の利用率をWLB別に見ると「在宅勤務」「フレックスタイム制度」「認可外保育園用補助」は「WLB良い」と回答した割合が7割超えとなりました。
一方、会社が制度を導入している割合は「在宅勤務」が14.3%、「フレックスタイム制度」が11.6%と少ない結果に。特に、非正規雇用・業務委託での導入率が少ないようです。
今回の調査結果から、ワーママはWLBの理想と現実にギャップを抱えていることが分かりました。なかでも20代のワーママは、家族との時間を増やしたいと思う一方、雇用形態によっては収入のために仕事を増やしたいという葛藤を抱えているようです。
子供の年齢や雇用形態によりWLBのありたき姿は異なるものの、雇用主が「在宅勤務」や「フレックス制度」などの働く場所や時間の選択肢を設定することは、ワーママの働き方に柔軟性をもたらし、WLBの最適化にもつながると言えるでしょう。
当掲載情報以外にも、子育て支援に関する会社の制度のイメージ、義務化してほしいと思う子育て支援制度などの詳細をレポートとしてまとめております。
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