ECサイトで重要なCRMとは?
ECサイトにCRMは欠かせないの?
早いもので12月ですね。12月は師走ともいわれ、この記事をお読みの方も日々忙しく過ごされていることでしょう。
12月は年末イベントとして、忘年会や、クリスマスなどのイベントがありますよね。また商業的には百貨店やそのテナント毎などでも「クリスマスセール」や「年末セール」と銘打ってイベントセールも増えてきていると思います。
最近では店頭だけでなくECで購入を促すイベントセールも増えてきているかと思います。
例えば、最近では「BLACK FRIDAY(ブラックフライデー)」や「CYBER MONDAY(サイバーマンデー)」などは店頭より、オンライン上での方が盛り上がっているんじゃないかと、個人的に思ったりしているわけです。(個人的に最近、私が利用したのが理由でもありますが、中国では11月11日「独身の日※ダブルイレブン」は1日で9兆6000億円という驚異的な売上をECで上げて話題になっているのも事実です)
だからこそでもありますが、ECサイトではどこもかしこもCRMに注力していると言っても過言ではないと思います。(むしろECサイトでCRMに注力してなければヤバいと思います…)
改めてCRMとは『Customer Relationship Management(顧客関係管理、顧客管理)』の略で、顧客との関係を管理し、深めていくためのマネジメント手法です。
簡単に言えば、1回買ってくれたユーザーはよほどの理由がなければ、2回目は買ってくれません。どうすれば2回目(以降)を買ってくれるか。その為に、顧客との関係を管理して関係性を高めていくための手法になります。例えば1回の利用金額が5千円だったとして、2回目以降買ってくれなかったら、そのユーザーのLTV(Life Time Value/ライフタイムバリュー※顧客生涯価値)は5千円で終わってしまいます。2回買ってくれたらLTVは1万円、10回買ってくれたら5万円になります。
最近では情報過多もあり、新規獲得も年々難しくなってきており、それに合わせて獲得単価も高騰している傾向です。ECサイトの運営、通販を行っていく上では特にCRMについてメリットや重要性が高まるものかと考えられます。
最近感じるAmazonや楽天市場などECモールでのCRMについて
筆者である私もAmazon(アマゾン)や楽天市場をはじめ、ECモールでは大変お世話になっております。
最近ではAmazonでの「BLACK FRIDAY(ブラックフライデー)」では子供のクリスマスプレゼントを購入したり、楽天市場でも「楽天スーパーセール」では貯めたポイントを自分へのご褒美にいくつか商品を購入したりしました。
また最近ではTOWER RECORD(タワーレコード)でのECも活用して、新発売のCDやDVDは近所のセブンイレブン引き取りにして送料がかからない。且つ、わざわざタワレコに行かないで商品が購入できるという便利を見い出しました。あとはZOZOTOWN(ゾゾタウン)では気になった服を値下げのタイミングで上手く購入するように工夫したりもしています。
自分で言うのもあれですが、EC利用についてはヘビーユーザーかと思います。たしかに私はAmazonではプライム会員ですし、楽天ではダイヤモンド会員です。
ではこういったAmazonや楽天市場ではどういったCRMを取り入れているのか、ユーザー目線も兼ねて考えてみました。
例えばAmazonでは閲覧履歴をもとに、オススメ商品一覧の紹介メールが届きます。また楽天市場では一度購入したショップのメルマガに登録されてセール情報やポイント還元率など独自のキャンペーンのメールが来ることで、だいぶ前に買った商品でも存在自体忘れずに済んだり、結果的には改めて購入することもあります。タワーレコードでは期間限定のポイント還元率アップの案内や、過去の購入履歴からこの商品にも興味があるだろうと予測して、オススメCD一覧とかの案内が来たりします。ZOZOTOWNでは閲覧履歴やお気に入りチェックした商品の値下げ情報や残り1点になった時の案内がくるので、購入の後押しになることもあります。
ちなみに最近での別の一例を挙げるとタワレコやAmazonなどでは例えば私がミスチルのあるCDを購入したとすると、このユーザーはミスチルに興味があると認識して、他のミスチルのCD作品の購入を勧めるメールが来るわけですが、すでに持っている商品が多いため、私にとってはトンチンカンなメールが届いた印象になるのですが、ここら辺の精度も日々高くなってきているのかと思います。
一般的にはECサイトの場合はRFM分析が有効とされております。RFMとはRecency (最近の購入日)、Frequency(来店頻度)、Monetary (購入金額ボリューム)の3つの指標で顧客をランク付けする手法であり、重要な顧客グループを特定し、それぞれのグループごとにマーケティング施策を講じるためのものです。
しかしAmazonや楽天市場といった巨大ECモールの場合は極論、取扱商品が多いので、メーカーと違い、自社を介して買ってもらえば、何を買ってもらっても構わないビジネスモデルじゃないかと思ったりします。例えばA社のシャンプーからB社のシャンプーに切り替えたとしても、それがAmazon内(もしくは楽天市場内)であれば、自社に利益(手数料)が入る仕組みですので、どのメーカーのシャンプーを買うかより、いかに自社ECモールを活用してもらうかが鍵となります。プラットフォーマーならではの特徴かつ強みと言ったところでしょうか。
特に楽天の場合は、楽天市場での会員顧客情報の取得やRFMはもちろんですが、楽天市場以外にも楽天Pasha、楽天証券、楽天銀行、楽天カード、楽天ビューティー、楽天トラベル、楽天ウェブ検索などがあります。
例えば、「ECでは●●を買っているが、店頭では●●を買っている。年収は●●万円となっているが、楽天銀行への貯蓄は●●万円程度。カード利用は毎月●万円程度。トラベルでは毎年●回ほど国内旅行をする傾向があり、美容院ではメニューがカットカラーで●千円台のオーダーをしている傾向がある。普段●●を閲覧している。」などあらゆる顧客データを入手できるため、これらの膨大なデータに基づいたCRMが可能になるわけです。
ベンチャー企業や品目の少ないECサイトが勝つ方法、それがCRM
ではメーカーの立場として、自社商品しか扱っていない、また品目が少ない。むしろ始まったばかりのベンチャー企業のECサイトでの場合はどうすればよいでしょうか。
当然、どんな巨大なメーカーでも最初はベンチャーから始まります。また今を時めくメーカー企業もここ数年で起業して急成長した事例も多々あります。
ちなみに話題のD2Cと言われているスタートアップ企業は自社のサイトでの購入に注力して売上を伸ばしたのも事実です。
例えば、定期購入を導入することで、ある程度は強制的にLTVを高めている事でしょう。回数縛りとか、解約忘れなども結果的にLTVは伸長します。
また自社ブランドの世界観を構築して価値への共感や時にキャンペーン情報を定期的に送ることで買いたくなる理由を作り、購入を促すこともあると思います。
とはいえ、だいたいのCRMは「1対n」のコミュニケーションが通例となっているような気がします。
たまにメーカーによっては、できる限り「1対1」のオンリーワン的なコミュニケーションを行うために、直筆で手紙を入れるなど、デジタルの時代だからこそアナログな手法を取り入れ差別化を図っている企業もあります。ただし、購入者が増え続け、規模も大きくなっていくとその手法にも限界が出てくるかもしれません。
当社でのCRMではできる限り「1対1」のコミュニケーションをオートメーション化してユーザーにはオンリーワン的に感じてもらい、かつメーカーとしてはオートメーション化で手間を省く、「ユーザーにウザがられない」CRMを請け負っております。
日々進化していくCRMですが、メーカーがいかに自社の商品を買ってもらい続けるか。このテーマについては日々ブラッシュアップしてますので、ぜひお気軽にご相談ください。