顧客体験価値(CX)が重要視されている背景と向上するための基本フロー
本日は、最近良く耳にする「顧客体験(CX:カスタマーエクスペリエンス)価値」がマーケティング活動においてますます重要になってきている背景と、顧客体験価値を高めるための具体的な手順を簡単にご紹介致します。
顧客体験価値(CX)が重要視される背景
顧客体験価値(CX)を高めるための具体的な手順は、大きく4つ挙げられると思います。
SNSの普及
まず挙げられるのはSNSの普及です。
この記事をご覧になっている皆様も、おそらくネット上の誰かのクチコミやレビューなどを見て、買い物の参考にした経験があるでしょう。
SNSの普及に伴い、他の先行購入者の実体験情報を参考に、商品・サービスについて情報収集し、比較検討することがかなり容易になりました。消費者が気軽に発信できるようになり、商品購入関連の使い勝手、アフターサービスの良し悪しなどを他の消費者に伝わり、他の消費者の消費行動に影響を与えられるようになっています。
消費者の商品活動の一連の体験が、消費者によって(ポジティブネガティブ情報含めて)誰でも見れるネット上に発信され、他の消費者がその影響を受け、結果として商品の売れ筋にも影響を与えてしまいます。
プロモーション手法の多様化
昔はプロモーション手法が限られ、テレビ・新聞などのマスメディアが圧倒的影響力を持っていましたが、今はプロモーション手法が多様化し、結果として企業と消費者との接点が増えました。すべての接点において顧客の体験価値が生じていますので、それがポジティブな体験かネガティブな体験かで商品に対する評価に大きく影響を及ぼします。
モノ消費志向からコト消費志向への消費者トレンド
こちらについて、マーケティング領域ではすでに周知の事実になっています。モノを所有する代わりに、様々な「体験」に時間とお金を使いたい人が増えています。このようなトレンドの中で、「顧客体験」は付加価値の域を超え、それ自体が商品になってきています。
顧客体験価値(CX)の数値化
顧客体験をビジネス上の大切な指標にするために、まずは顧客体験のよし悪しを数値化する必要があります。弊社も含めて、業界で良く使われている手法は「顧客推奨度調査(NPS:ネットプロモータースコア)」になります。顧客体験価値の評価手法について、こちらの記事で詳細にご紹介しているので、良かったら是非ご確認ください。
顧客体験価値 (CX) 向上のフロー
顧客体験が重要になってきている背景は理解でき、数値で評価できることがわかりましたが、では、どうすれば高められるか、そのフローを簡単にご説明します。
顧客像を把握
まず、自社の顧客はどのようなユーザーで構成されていて、どのような背景でどのようなニーズを満たすために自社の商品を買っているか、について明確に把握しておく必要があります。
はっきり把握できていない場合、定量&定性の消費者調査を通じて行うことをおすすめします。
カスタマージャーニーを理解
自社の顧客が、どのような道筋を辿って、自社の商品を知り、購入、使用しているか、その一連の流れを正確に把握する必要があります。
カスタマージャーニーを踏まえて、自社と顧客のすべての「接点」を洗い出します。
接点の全体像を俯瞰し、足りない部分があれば接点を増やすことを検討します。
推奨度調査による既存接点の顧客体験価値分析
全ての接点の洗い出しができたら、各既存接点における顧客の「重視度」と「現在の満足度」を、推奨度調査(NPS)で分析し、改善点の洗い出しと優先順位付けを行います。
施策の策定
明らかに顧客接点が少ないところに接点を新たに増やすとともに、既存接点に関しては優先順位に沿って各接点の解決策を策定します。
こちらは本来最も力を入れて頭を悩ますところですが、今回はフローの説明なので、詳しく展開せず、機会があれば別の記事でご紹介致します。
PDCAサイクルを回す
施策を立てたら、実行し、定期的に評価します。通常のPDCAフレームに当てはめ、成果が出るまで改善と実行を繰り返します。
まとめ
顧客体験価値が重要/注目を浴びるようになった背景と、本当にざっくりですが、顧客体験価値向上のフローをご紹介しました。
弊社では「顧客体験価値向上」を軸に様々なサービスを展開しておりますので、もし何かお悩みごとなどがございましたら是非ご相談ください。
本日は、最近良く耳にする「顧客体験(CX)価値」がマーケティング活動においてますます重要になってきている背景と、顧客体験価値を高めるための具体的な手順をご紹介致します。