「プロダクトアウト」のススメ~小さく始めて大きくハネよう~
はじめまして。セールスのミヤモトと申します。
今回の記事が私のブログデビューです。
WEB媒体に自分の文章が載るなんて、某巨大掲示板でのレスバトル以来で感無量です。
以後お見知りおきのほどよろしくお願いいたします。
さて、今回のテーマは「プロダクトアウト」です。
企業間競争がし烈を極める昨今、新規事業担当だけではなく、一般のセールスにも「新しいサービスを考えるのだ!」と下知をいただいている方もいらっしゃるかと存じます。
「プロダクトアウト」は、そのための有効な手法の一つです。今回は、その活用方法を簡単に解説いたします。
「プロダクトアウト」はダメな子なのか
「プロダクトアウト」といいますと…
『メーカー発想=プロダクトアウトじゃダメなんだ!もっとお客さまの声に耳を傾けて=マーケットインで!』
…という文脈で、やや時代遅れの手法として語られるケースを耳にすることがあるかと思います。
それは「プロダクトアウト」のデメリットである
・製品が市場のニーズに合わないと売上につながらない
・売上が出ない場合は改善策や販売戦略の見直しなどが必要になる
ことがフォーカスされるのが主な要因です。事実、様々な企業が手痛い目にあっていたりします。
調べるとあんな製品こんな製品…と色々と出てきますね。悲しい。
その一方で、「プロダクトアウト」の成功例も、実は古今東西たくさんあります。皆さんもよくご存じの
・iPhone、iPad(Apple)
・ポケモンGo(Niantic+ポケモン)
・電気自動車および自動運転技術(Tesla)
・ウォークマン(Sony)
も「プロダクトアウト」の成功例として有名です。
これらは、企業が持っている技術やオリジナルアイデアが爆発的に売れることで新市場を創出した、まさしくブレイクスルーを体現した事例です。すごいぜ!「プロダクトアウト」。
「プロダクトアウト」=「仮説」思考のマーケティング
改めて「プロダクトアウト」とは何でしょうか。
「プロダクトアウト」とは、製品開発のアプローチの一つを指します。製品を開発し、それを市場に投入する際に、まず企業や製品チームが持っている技術やリソース、または製品の特性を中心に据え、それに基づいて製品を作り出す…というアプローチです。
これは、市場のニーズや顧客の要望に基づくのではなく、主に企業や開発者の視点から出発するアプローチです。
そのプロセスに必要になるものが仮説思考です。
・この技術はどんな課題を解決することができるのか?
・この技術はどんな市場にマッチするのか?
・この技術はどんなビジネスに発展することはできるのか?
などを考え、そしてその技術をベースに開発した製品を実際に市場に投入し、市場の反応を見ながら製品を改良し、適応していく形が一般的です。
しかし、いきなりフルパッケージの完成品をドーンと市場に投入しても、資金も人的資源も時間もかかってしまいますし、何よりも市場との乖離が大きい場合に軌道修正ができません。
リーンスタートアップを活用しよう
ですので「ちょっとずつ試す」ことをお勧めします。それには「リーンスタートアップ」の活用が効果的です。
以下に示す「構築」、「計測」、「学習」のプロセスを短期間で繰り返し、市場の反応やフィードバックに基づいて製品を進化させていく手法です。
仮説に基づいて構築した製品(MVP-Minimum viable productと呼びます)を「アーリーアダプター(初期採用者)」と呼ばれる流行に敏感で、情報収集を自ら行い判断するような人々に提供して、その反応を見て学習していきます。
この一連のサイクルは製品の規模にもよりますが一般的には3か月が標準と言われています。
ローンチまでの過程で、何度も失敗があります。しかしそれは、プロダクトの精度をより高めていくための重要なプロセスです。
また、仮説の確証を得たり、計測を確実に行うために、当社のようなリサーチ会社を活用することもお勧めします。
まず小さくローンチして、そこから事業をスケールさせるところまでもっていくこと。そしてあとは一気にドーンとブレイクスルーさせちゃいましょう!