<調査概要>
調査方法 インターネット調査
対象者 全国の女性20〜60代
調査期間 2023年10月13日〜10月15日
有効対象者 3,036サンプル
調査期間 株式会社オノフ
今回は、「フェムテック」というワードが最近注目され、企業や国が提唱していますが、実際のところ女性消費者にどのくらい浸透しているのか、を知るため調査を行いました。その結果を「認知した時期」や「使用した商品」の回答を元に紐解いていきます。
一般消費者の「フェムテック」認知は近年の話。
「あなたはいつから『フェムテック』をご存知でしたか」の設問の回答について、全体で見ると「1年ほど前(2022年)」が31.2%と最も高く、次に「半年前後(2023年1〜5月頃)」が20.3%、「1〜3か月程前」(2023年6〜8月頃)が13.0%と続き、2023年に認知した人が合計で38.1%という結果になりました。
2021年に「フェムテック」というワードが流行語大賞にノミネートされたものの(※1)、一般消費者にはあまり認知されていなかったようです。その背景としては、「フェムテック・フェムケア」という言葉が流行り始めた2020年頃、女性起業家たちが相次いで吸水ショーツを使い始めたことをアピールしていたことから、一般消費者は「あまり自分とは関係がない」「意識が高い人が使っているもの」など自分事化が進まなかった可能性があります。
近年ではメディアだけではなく、SNSでも「フェムテック,フェムケア」関連のメディア露出が増加したことで一般消費者も身近に感じる機会が増え、認知促進が進んだと想定されます。
※1「現代用語の基礎知識」選 ユーキャン 新語・流行語大賞
https://www.jiyu.co.jp/singo/index.php?eid=00038
「フェムテックを認知しても、詳しくはわからない」人が4割
「あなたが思う『フェムテック』のイメージについて」という設問に対し、「わからない」と回答した人が4割いました。
「わからない」と回答した人を除いた残り6割の中でも「女性特有の悩みを解決してくれる”何か”」という曖昧な回答が約半数にのぼりました。詳しくは理解していなくても、”解決してくれるもの”というイメージは持たれていることで、消費者のフェムテックへの期待感がうかがえます。
さらに、「あなたが利用したことがある製品・サービスについて。(※フェムテック/フェムケアの製品・サービスと記載せずに聴取)」は、全体では「月経管理アプリ」が20.8%と最も高く、次に「婦人科系疾患検査」が20.3%、「マタニティインナー/ウェア」が15.1%と続き、使用目的がわかりやすいものは利用されている傾向に。
利用している製品・サービスは年代別に違い差はあるものの、商品の具体的な訴求があるものは一般消費者に普及しており、「更年期ケア・症状記録ケアアプリ」「オンライン相談サービス」「温度調節デバイス」などのサービスやデバイスの使用率は低いことから、使用目的や使い方など具体的な利用場面を想起させる訴求があると消費者の使用ハードルが低くなるかもしれません。
今回の調査では、「フェムテック」というワードが、女性一般消費者にも認知されてきているものの、具体的な内容の理解までは至っていないことがわかりました。この背景には、フェムテック/フェムケア製品やサービスの利用トリガーになる人に言えない、或いは気づいてもいないような潜在ニーズの掘り起こしと訴求内容が発展途上であるという点も理由の一つかも知れません。
当掲載情報以外にも、年代別の抱えている女性特有のお悩みやフェムテックの認知時期、利用したフェムテック/フェムケア製品・サービスの満足度についてなど深掘りをしています。
より詳細なデータは以下のリンクよりダウンロードいただけますので、ぜひご活用ください。