進化するパーソナライズ・マーケティング
こんにちは。ライターの磯目です。
2023年も年末に差し掛かりましたが、今年はビジネス的にも色々なニュースがありましたね。
特に大きな話題として、2022年に登場したchatGPTが世界的に浸透し活用されるようになりました。それと同時にAIの進化も取り上げられるようになり、世間一般的にAIが活用される時代になりつつあります。
その中でも私が最近面白いなと感じたのは旅行×AIです。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000047676.html
「OpenAIの技術であるChatGPTのAPIを活用し、LINEチャットにてAIへ旅行の提案や相談ができるサービス」ということでシンプルにAIが旅行プランを考えてくれるというものですが、この機能が進化していけば、いわゆるツアープランナーみたいな人は仕事が無くなってしまうのでは…という風にも思ってしまいます。
そんなAIの現状を話した中で、今後進化していくであろう「ユーザーコミュニケーション」について話してみます。
ユーザーコミュニケーションといっても範囲が広いので今回は、パーソナライズされたコミュニケーションの今後についてをテーマに話してみます。
今までのパーソナライズされたコミュニケーションについて
まずパーソナライズされたコミュニケーションとは何か。
その意味は「一人ひとりの興味関心や行動に合わせたコミュニケーション」を指します。
つまりマーケティングにおいては、一人ひとりの属性や嗜好、購買や行動の履歴などにあわせて、最適な情報やサービスを提供することを言います。
例えば通販サイトであれば、顧客の年齢や性別、職業、家族構成などの情報を事前に取得している場合、顧客に最適なおすすめ商品を出し分けることができます。
顧客のニーズが多様化している現代においては、従来のマス(不特定多数の大勢)に向けたマーケティングだけでは十分な効果を得ることはできなくなっており、多くの企業がパーソナライズなマーケティングをとり入れています。
マーケティングにおけるパーソナライズ・コミュニケーション
マーケティングにおけるパーソナライズ・コミュニケーションの具体的な手法を紹介します。
例えば、商品の購入やサイトへの誘導を目的としたメールマガジン・SNS・Web広告などの情報発信で活用されています。
パーソナライズされたメッセージは、精度が高い情報であればあるほど、顧客の興味を惹きたて、商品の購入やその企業やサービスへのロイヤリティ向上につながります。
それはデジタルではなくリアルでのコミュニケーションでも可能で、店舗への来店促進を目的とした、郵送によるDMや架電、チラシなどで活用されています。デジタル媒体に比べ目を通されやすく、手元に残るのでより特別感が満たされます。
目的に応じてデジタルとリアルを使い分けることでより効果的なマーケティングが行えます。
こうしたマーケティング手法は「パーソナライズ・マーケティング」と呼ばれています。
これらの手法は現在どの企業でも既に当たり前のように行われ始めているので、今後どのように変化していくでしょうか。
パーソナライズ・マーケティングの進化
マーケティングにとってパーソナライズは不可欠であることは、理解できたと思います。
しかし現在は、当たり前のようにマーケティングに活用されているので、冒頭の話題に述べたように、AIによる進化が求められているのです。
パーソナライズされたコミュニケーションをどう行うのか、多くの企業が、すでにマーケティング自動化ツール等を活用したコミュニケーションを活用し始めています。デジタルマーケティングでは、個人ベースの、非常に特化したターゲティングが可能となっており、
それこそがAI がもたらすパーソナライズ・マーケティングの進化です。
例えばある顧客が、AというECサイトで化粧水をよく購入しているが、BというECサイトではサプリメントを買っているとします。こうした購買行動の情報をAというECサイト側が入手できるようにすれば、この消費者に関連性のある商品や情報を精度高く提供することができるので、この消費者とのエンゲージメントを深めることが可能です。一方でAというECサイトに訪れたユーザーがどんな人物で、どのような商品を探していたか、何に興味があるのか。そうしたデータやAIを活用すれば、ウェブサイトから立ち去った見込み客へのエンゲージメントが容易になるでしょう。このように顧客一人ひとりへのアプローチの正確さに劇的な変化が訪れることが予想されます。
そんな中、いち早くAIをデジタルプラットフォームで活用する動きとして、電通デジタルが「∞AI(ムゲンエーアイ)」というソリューションを発表しました。
参考:「ムゲンAI」、広告コピーをAIが生成する。
https://dentsu-ho.com/articles/8626
広告においてはユーザーの反応を見ながら高速にPDCAを回していくということが求められるため、スピードや生成量に加えて、ユーザーに届ける質が高い情報が求められデジタル広告においてAIの活用は不可欠になっているのです。
まとめ
今後のパーソナライズ化の進化として、AIは、膨大な個人の行動情報などを学習することで、一人ひとりの好みや傾向を把握し、本当に求めている情報やサービスをレコメンドできるようになります。
例えば、ニュースサイトを見ていると自分の興味・関心のある記事やニュースがトップに流れてきます。将来的には、ECサイトで自分の欲しい商品が求めるタイミングでおすすめされ、自分が欲しい情報や商品・サービスを探しだす必要がなくなります。こうした進化は、購買意欲の促進に対しても大きな変化を生み出すでしょう。
パーソナライズ・マーケティングが今後どのように進化していくか注目です。