新しい推し活のビジネスモデル!?ファントークンについて
こんにちは。ライターの磯目です。
皆さんは、日ごろからどんな推し活をされてますか?
また、”誰”を推していますか?
世間を騒がしている男性アイドルから女性アイドル、スポーツ選手、YouTuber、ストリーマー、インフルエンサー等々。
以前から弊社でも推し活に関する調査を行うなど、この分野については研究を続けてきましたが、老若男女、様々な推し活の形があります。
そんな中、今日は近年新たにマーケットとして話題の「ファントークン」について紹介します。
推し活の新しい形として知っていただければと思います。
ファントークンとは?
冒頭突然ファントークンというワードを紹介しましたが、そもそもファントークンとは何か、を紹介します。ファントークン(Fan Token)とは、スポーツ団体、エンターテイメント企業、アーティスト、有名人などのファンコミュニティとの関係を強化し、ファンとのエンゲージメントを促進するために作成されたデジタルトークンです。いわゆる暗号資産(仮想通貨)のようなもので、ブロックチェーン技術を利用して発行され、特定のプラットフォーム上で取引および利用できるようになっています。
現在、サッカー等スポーツで活用されており、特に欧州のクラブチームでも導入がされています。暗号資産ということで、価格の変動が発生する等企業における株式のようなことが行えるという点が特徴です。つまり、値動きをチェックしながら好きなタイミングで売買することが可能なのです。また、ファントークンを用いたイベントの参加権やVIPチケットをはじめとする試合観戦チケット、ユニフォームデザインなどの投票権、公式グッズやトレーディングカードの購入権といったさまざまな特典が提供されているのも特徴です。ファントークンの発行者は、デジタル資産(ファントークン)を発行することでマネタイズを強化できるだけでなく、特別体験や特典を通じてファンとのエンゲージメントを高めていくことが可能となるのです。
とはいえタイトルにもある通り、新たな推し活として注目されている一方、日本国内での取り組みはまだ少なかったりしますが、事例を紹介します。
国内でのファントークンの活用事例
日本でいち早く導入した事例として、プロサッカーチームの湘南ベルマーレがあります。
「FiNANCiE」というブロックチェーンを活用したトークン発行型クラウドファンディングにて2021年1月に国内プロスポーツチーム初のクラブトークンを発行されました。
(https://financie.jp/users/Shonan_Bellmare/cards)のように価格変動があるトークンとなっており、基本的にはそのクラブ独自の通貨として、資金調達の意味合いが強いですが、投票権や特典がついたファントークンでもあり、応援サポーターアンケートにより選出された過去のリーグ戦名試合ハイライトをクラブ公式YouTubeにアーカイブ。そしてさらにその中から珠玉の「トークンホルダーが選ぶ30周年のベスト3マッチ」を「トークン保有者による決戦投票」により選出するといった特別な特典もあるということです。
※湘南ベルマーレに関する詳細
すなわち経営状態がよくなれば、通貨の価値は上がっていきますが、そのマイナスもある。しかしファンは好きなクラブに貢献することで満足が得られ、クラブは資金調達にもなる上にファンとのエンゲージメントを強化できるということで、新たな推し活の形とも言えるでしょう。
ファントークンの今後について
今回紹介したように日本国内での取り組みは少なく、暗号資産ということで馴染みがなく海外を中心に行われているものにはなりますが、湘南ベルマーレを例にチームの応援など、新たなる推し活の形として期待も高まっています。またサッカー以外のスポーツやスポーツに限らず、エンターテイメント業界におけるファンとの新しいコミュニケーションの形としてデジタル資産の活用の一例とし注目されています。国内では法的な規制やプライバシーの問題にも注意が必要ではありますが、今後幅広い分野で活用が期待される新たな推し活としての収益モデルに注目してみましょう。