CRMの導入前に考えておくべき3つのポイント
CRMの導入を検討する企業が増えていますが、導入をしてみたもの有効に活用できていない企業も多い様です。
今回は、CRMの導入後に効果的に機能させるために、導入前から考えておくべきことを簡単にまとめみます。
CRMを導入することで、売上向上や顧客満足度の向上につなげるためには、事前準備が重要になります。
CRMは、魔法の杖ではなく、システムを導入するだけでは上手く機能しないので、有効活用するためには、既存顧客の情報を確認して、その動向を把握することから始める必要があります。
既存顧客の情報を確認する
CRMを導入することで、実現することを明確にするためには、自社の既存顧客のデータがどのような状態で管理されているかを把握する必要があります。
既存顧客のデータは、CRMの運用を設計する上で、非常に重要な情報資産になります。
多くの企業では、そうした既存顧客のデータは、一元管理させていることが少なく、データの保管形式も統一感が無かったりします。
企業への導入タイミングや活用方法によって、複数の顧客管理システムが存在することも多く、複数のシステムで管理されているデータは、フォーマットがバラバラだったりします。
CRMを活用するためには、まず初めに点在しているデータを一つに集約することから始めることが重要です。データの集約することで、効果的なCRM施策を実施することができる基盤が整います。
この際、集約した顧客データが、メールで、セールスメッセージを送信することに同意を得ているかも確認しておく必要があります。特定電子メール法では、広告や宣伝を目的としたメールは、事前に受信者側の同意を得ることで送信可能と規定されていますので、注意が必要です。
また、既存顧客の属性やデータもわかる範囲で調査や分析を進めてゆく必要があります。
顧客の年齢層、性別、データ登録日時などの基礎データに加えて、セグメント分けができる要素もデータとして保有していないかを確認します。
セグメント分けができるデータとは、年齢、性別、居住地域、職業、世帯構成、世帯年収などです。これらのデータに加えて、嗜好やライフスタイルなどのデータもあると、より細かく分類分けすることができます。
既存顧客の動向を調査する
既存顧客の情報を確認して、データを整理することができたら、可能な範囲で、顧客情報から過去のアクションや購買履歴を数値化して分析をします。
データを登録してから、何回ぐらい、どういう時期に、どの位の頻度で購入(利用)しているかをセグメントごとに集計することで、既存顧客の傾向値を把握することができます。
利用利敵を、年齢、性別、居住地域などで整理してゆくと優良な顧客像の利用傾向が把握できるようになります。
上記に加えて、購入されている商品やサービスも分析をすることで、より解像度の高いデータを取集することが可能になります。
CRMを活用するためには、顧客の特性を理解して、それぞれの特性に合わせて個別にコミュニケーションを行う必要があります。
個別に顧客に合わせた対応をするためには、データから読み取れる結果をもとに仮説を立てて、それぞれの顧客属性に合わせた施策をプランニングすることが大切です。
具体的に施策が決まれば、CRM上で、どのような設定が必要になるかが明確になります。
また、具体的な施策を実施するために、セグメント分けができる要素やデータが必要十分かも検証することができます。もし、不足しているデータがある場合には、今後はデータを取得するように変更してゆく必要があります。
CRM導入時の運用体制を整理する
保有している顧客データの整理と保有している内容の把握とマーケティングへの活用の同意が取れているかの確認が、CRM導入を上手く機能させるための必要な準備になります。
加えて、CRMシステムは導入するだけで業績向上につながる仕組みではありませんので、継続して運用できる体制を整えておく必要があります。
CRM導入後には、日々の運用や分析を小まめに行う必要があります。
いきなり多人数でチームを用意するのは難しいかも知れませんが、専任の担当者を用意して、まずは規模を絞ってでも継続しながら成果を評価しながら、本格的な社内体制の整備を進めていくことを検討しておく必要があります。
CRMの導入前に考えておくべきことは色々とありますが、自社のリソースだけでは、CRM導入の準備を進めるのは難しいと感じる場合には、専門家へ支援を依頼する方法もあります。