チルい過ごし方と平成レトロが注目される理由
こんにちは。デジタルマーケティングカンパニー・オノフの編集長のためごろうです。
チルいは、くつろいでゆったりと時間を過ごすこと、まったりと過ごす時などに使われる言葉です。
若い世代を中心に、サウナで整う時間を過ごす人や、キャンプで時計のない時間をゆっくり過ごす人が増えているのは、まさにチルすることを求めている人が多いことを象徴しています。焚き火を見ながらまったりと過ごす時間は、心地よい時間であり、とても贅沢な時間の使い方とも言えます。
チルを求める若い世代が、平成や昭和への回帰している理由とは
今、チルを求める若い世代が、平成や昭和への回帰している理由は、デジタル機器やSNSなどに囲まれた生活により、非効率な時間や無駄やゆとりが少なくなって、ストレスを感じるようになったことがあります。そうした中で、アナログな感じが非効率でも居心地いいという人が増え始めているのです。
特に、Z世代(1990年代後半~2010年生まれの世代)には、平成初期時代の文化や物が新鮮で、興味を持つようになる人が増えたことにより、平成レトロが注目されているのです。
平成レトロは、昭和後期から平成初期の雑貨や文化、ファッションなどを好むことです。
レンズ付き使い捨てフィルムムカメラ「写ルンです」や、その場でプリントできるポラロイドカメラのチェキなどは、スマホで写真を撮影するのが当たり前になった時代にあり、目新しさが注目されたことは象徴的な出来事です。平成初期のアナログからデジタルに、ちょうど移行する過渡期のアイテムは、Z世代には、新鮮に映るのです。
例えば、チルい過ごし方としてレコード鑑賞も人気があります。サブスクやYouTubeの普及で手軽に音楽が楽しめる時代に、わざわざレコードプレイヤーを用意して、アルバムを聴く必要があるのかを考えた場合、レコードのどんな部分に価値を感じているのでしょうか?好きなレコードのジャケットを部屋に飾り、ひと手間掛けて1枚ずつレコードプレイヤーで掛けて聴くという手間が掛かるアナログな活動に価値があるのです。
平成レトロに似たような言葉で、昭和レトロという言葉がありますが、その違いは、主には世代の違いになります。平成レトロは、Z世代が主な対象となり広がっていますが、平成初期のブームは30代から40代以上の世代には、まだ身近な存在で、昭和の高度経済成長のノスタルジックなテイストを求める昭和レトロブームの方が馴染み深いのではないでしょうか。
チルは、どんな価値観なのか?
「チル」とは、英語の「chill out」が語源で、chill outは、冷静になるという意味ですが、日本語では、くつろいで、まったりと時間を過ごすことです。
チルは、マイペースに居心地よく過ごすということであり、Z世代の間でのシーシャ(水タバコ)を好む人が多いのも、チルという価値観を象徴しているようにも思います。
シーシャが広まっている背景として、カフェよりも、まったりとした時間を過ごすことが出来ることがあります。まったりとした空間と時間を生み出すのに、シーシャが適しているとも言えます。
チルは、自分のペースで居心地のいい時間を楽しむこと、SNSやインターネットから多様な情報にアクセスできるようになり、さまざまな価値観に触れることが出来るようになったこともあり、多様性を認めるようになってきています。
同時に、自分らしくあることも大切であり、自分らしさを尊重する傾向が強い価値観だと言えます。
チルが流行っている理由は?
チルが流行っている理由は、SNSが普及したことで、リアルイベントの重要性が注目され、人が集まって活動するイベントが増え続けていた中、ここの数年イベントの自粛などが影響していることが考えられます。
大人数が集まることが制限されたことで、一人でのんびりと過ごす時間に価値を感じる人が多くなったことがあります。
ストレスが多い現在社会が影響していることもありますが、オフラインだけではなく、SNSなどオンライン上でも人間関係に気を使わなければならないストレスなどから、解放される場所を求め、ゆったりと自分らしく過ごせる時間を過ごしたいと考える人が増えているのです。