ChatGPTでアンケートの質問作成(調査設計)をしてみた。
こんにちは。 デジタルマーケティングカンパニー・オノフのshirayamaです。
ChatGPTに関する記事はこれまでもアップしてきましたが、
今回はマーケティングリサーチへの活用について触れたいと思います。
ChatGPTはマーケティングリサーチに活用できるのか?
はじめにChatGPTはマーケティングリサーチに活用できるかを、ChatGPTに聞いてみました。そして、こんな回答が帰ってきました。
はい、マーケティングリサーチにChatGPTを活用することは可能です。以下はいくつかの方法です:
1. 顧客のニーズの理解:ChatGPTを使用して、顧客の質問やフィードバックを解析し、顧客のニーズや要望を理解することができます。
2. マーケット動向の調査:ChatGPTに特定の業界や市場の動向について尋ねることで、競合他社の情報や市場のトレンドを把握することができます。
3. 商品やサービスの改善案の探索:ChatGPTに製品やサービスの改善に関する意見を尋ねることで、新たなアイデアを得ることができます。
4. ターゲットオーディエンスの特定:ChatGPTを使用して、ターゲットオーディエンスの好みや興味を理解し、より適切なマーケティング戦略を立てることができます。
ただし、ChatGPTはあくまで機械学習モデルであり、その回答は入力データに基づいて生成されます。信頼性のあるデータや他のリサーチ手法と組み合わせて利用することが重要です。また、プライバシーや倫理的な考慮も忘れずに行うようにしましょう。
当然、注意点はあるものの、これだけ見ると、かなり使えそうですね。ただ調査の肝は設計(質問の作成)にありますので、やはりそこで活用できるかが大きなポイントとなります。
ChatGPTで調査設計できるのか?
では、百聞は一見にしかず・・・ということで、早速ChatGPTで質問を作成してみました。
質問は無難に、夏に関するアンケートを作ってもらいましょう。
下記が、ChatGPTが作成したアンケートです。
夏に関するアンケートの例をいくつか提供します。以下は、夏についての質問を含むアンケートのサンプルです:
1. 以下のアクティビティの中で、あなたが夏に特に楽しんでいるものは何ですか?(複数回答可)
– ビーチでの日光浴や海水浴
– バーベキューやピクニック
– プールでの水遊び
– ハイキングやアウトドアアクティビティ
– 花火や夏祭りに参加すること
– その他(具体的なアクティビティを記入)
2. 夏の気温が高い日に、涼しさを求めるために一番よく利用するものは何ですか?(複数回答可)
– エアコン
– 扇風機
– 涼しい場所への外出(ショッピングモール、映画館など)
– 冷たい飲み物(アイスコーヒー、アイスティーなど)
– 氷を使ったひんやりグッズ
– その他(具体的なものを記入)
3. 夏の季節に食べたくなる食べ物やドリンクは何ですか?
4. 夏の暑さへの対策としてよく行うことは何ですか?
5. 夏のイベントや旅行に関して、今年の計画はありますか?
6. 夏のファッションについて、好みやお気に入りのアイテムは何ですか?
7. 夏に向けてやる気を高めるために行っていることは何ですか?
上記のような質問を含むアンケートを作成し、夏に関する意見や嗜好を集めることができます。参加者が楽しんで回答できるような質問を盛り込むと、アンケートの有益な情報を得ることができるでしょう。
印象としては、いかがでしょうか。
当然、そのまま使うのは難しいかなと思う箇所もあるとは思いますが、これが10秒程度で出来上がってくると思うと見方が変わってきますよね。
より効果的にChatGPTで調査設計してみる
そして、CharGPTの真骨頂はここからですが、立場を変えてアンケートを作成することも可能です。今度は質問と回答をセットでご覧ください。
Q:ビールメーカーの立場から見た、夏に関するアンケートを作ってください。
A:もちろん、ビールメーカーの立場から見た夏に関するアンケートのサンプルを提供します。以下は、ビールメーカーが夏シーズンに向けて消費者の意見を収集するためのアンケートの一例です:
1. ビールを選ぶ際に、夏季に特に重視する要素は何ですか?(複数回答可)
– さっぱりとした味わい
– ひんやり感や冷えた状態での提供
– フルーティな香りや風味
– シーズナルビール(季節限定ビール)の提供
– アルコール度数
– その他(具体的な要素を記入)
2. 夏季限定のビールを購入する際、どのような情報が購買意欲に影響を与えると思いますか?(複数回答可)
– 商品パッケージやデザイン
– イベントやキャンペーンへの参加特典
– ビールのストーリー(醸造法、原材料の選定など)
– 期間限定での提供
– おすすめの飲み方やレシピの提供
– その他(具体的な情報を記入)
3. 夏に向けた新しいビールの開発に関して、以下のどの方向性が魅力的だと思いますか?
– トロピカルフルーツを使用したビール
– レモンやライムをアクセントにしたビール
– ビールとフルーツジュースを組み合わせたカクテル風ビール
– シーズナルビールとして特定の地域の特産品を使用したビール
– その他(具体的な方向性を記入)
4. 夏季におけるビールの消費行動について、過去の経験を教えてください。例えば、ビールをよく購入する場所や、友人や家族と一緒に飲む頻度など。
5. ビールメーカーが提供する夏季限定ビールに対して、改善したい点や新しいアイデアがあれば教えてください。
上記のような質問を含むアンケートを作成することで、ビールメーカーは夏季のビールに対する消費者のニーズや要望を把握し、より魅力的な製品開発やマーケティング戦略の立案に役立てることができます。
ChatGPTとリサーチャーの共存
細かな日本語の間違いもあり、現時点ではそのまま流用することは難しいと思います。
しかし、調査設計の質問作りを行う際には、大幅な工数削減(時短)にはなると思いますし、業務を支援するために活用できると言って間違いないでしょう。
実際には調査業務は、専門的でニッチなことを聴取するケースがほとんどだと思いますので、CharGPTに対する質問の仕方が重要になってきます。
また、CharGPTが設計したものが、アンケートとして成立しているのか、調査目的に沿った内容を聴取することができるのかを検証する必要があります。その点からも、まだまだリサーチャーという職業は必要であると言えます。
聞き方が9割という書籍がありますが、CharGPTに対しては聞き方が10割になります。近い将来、対CharGPTに対する調査設計(聞き方)を検証を専門とするリサーチャーが現れるかもしれません。
次回は、CharGPTは、インタビュー調査の代わりになるのか??これはモデレーターやリサーチャーの代わりではなく、インタビュー対象者の代わりになることができるのかという目線でお届けしたいと思います。
ご期待ください。