フェムテックを用いたビジネスの収益性について
皆さんこんにちは。ライターの磯目です。
世の中には様々なフェムテックに関する商品やサービスがありますが、今回はそもそもフェムテックはビジネス的に”儲かる”カテゴリなのか、今後フェムテック分野に参入する際に注視すべきポイントなども含め様々な視点で収益性を分析したいと思います。
国内のフェムテック市場について
1986年「雇用機会均等法」施行以来、職場で男性を優遇することは減少し、男女平等な待遇を当然のものとする動きがあるなかで、2021年のジェンダーギャップ指数においては日本は120位、G7最下位と相変わらず低迷しており、未だギャップが埋まっていない現状があります。世界におけるフェムテック市場は2025年に5.5兆円に達する見込みとされ、日本でも多くの企業が参入し話題となっている一方で、ヘルスリテラシーが追いついていないことも問題となっています。
では、国内のFemTech市場は、どうなっているかを見ていきましょう。
こちらは2020年12月にfermateが収集した業界マップですが、2020年時点で総勢97のサービスが展開されています。
カテゴリとしては、ウェルネス系が41サービス、月経関連24サービス、妊活産後ケアが19サービス、更年期関連が3サービスとなっています。
こちらは2019年度と比較すると40サービス以上増えており、拡大傾向にあると言えます。
ターゲットとしては、20代~70代まで幅広い年代に向けた層に向けられたサービス展開になっています。月経なら妊娠も踏まえて20~閉経期までとなりますし、更年期症状のケアなら40代後半以上がターゲットとなるでしょう。
このような様々なサービスが提供されている中で、2025年には1兆円を超えると言われています。日本の市場規模拡大は凄まじく、投資額も年々伸びている市場であることから、フェムテックは”儲かる”と考えられるでしょう。
では、そのフェムテック市場は今いったいどこに注目されているか見ていきましょう。
女性特有の疾患に注目した商品・サービスの拡大
今まさに注目されているのは、月経随伴症状や子宮内膜症など女性特有の疾患に対する商品・サービスでのサポートです。
経済産業省の調査データによると、健康課題によって職場で困った経験のある女性の数は、
約170万人に上るという結果が出ています。
実際に見てみると、月経前症候群や生理痛などの月経随伴症状による労働損失は年間約5,000億円、また子宮内膜症や更年期などの影響による医療費と生産性損失は6兆円と算出されており、女性が社会進出する上では大きな影響を及ぼしていると言えます。
それに加え、これらの問題は中々他人に相談できず、自分自身の中に止め我慢してしまう傾向にあります。
これらを解消していくためにもフェムテックへの関係人口や市場の拡大を目指し、テクノロジーで解決することができる世の中になれば、日本社会全体にとっても非常に大きなメリットとなることでしょう。