CRMシステムは導入よりも運用が大変!CRMシステムを導入するデメリット。
CRMシステムを導入する際、一番労力が掛かるのが導入の際の社内調整やコスト負担、CRMを活用した運用への移行です。加えて、CRMの社内導入時に見落としてはいけないのが、導入後どのようにシステムを運用していくかの方針を決めることです。
CRMの運用方針を決める際にもっと大切なのが、CRM施策を実行するための体制づくりです。
CRMは導入することで多くのメリットがありますが、デメリットもあります。メリットは、顧客管理を一元化して、既存顧客へのアプローチが可能になることで、優良顧客の育成と、それに伴うLTV(顧客生涯価値)の最大化などが可能になります。
本記事では、CRMを導入するデメリットを確認しながら、失敗しないCRMシステムの運用についてまとめています。
CRMを導入する3つのデメリット
まず初めに、CRMを導入するデメリットを確認してゆきたいと思います。
システムの初期費用や月額利用料が発生する
CRMを導入した際のデメリットとして、高機能なCRMほど、高額な初期費用が発生する問題があります。また、システムを継続して利用するためには、月額利用料がかかってきます。導入には、システム初期費に加えて、CRMに合わせて業務を整理し、設定に必要な要件をまとめることが求められます。
初期設定を簡易セットアップできるCRMもパッケージ型として提供されております。パッケージ型のCRMは、初期費用が抑えられるため導入を検討しやすいです。
効果を感じるまでに時間がかかる
データの移行や蓄積に時間やコストがかかることもあり、CRMを導入しても、効果が現れるまで一定の時間が必要になります。CRMは顧客満足度を向上させ、優良顧客の維持と関係性をより深めることが実現できるシステムですが、広告やキャンペーンなどと比較して、導入してすぐに目に見えて効果がでる施策ではありません。即効性が高くない部分があるため、導入や運用にあたって判断が難しい部分がありますが、CRM導入を上手く実現するためには、改善を繰り返しながら、定着までじっくり取り組むことが必要です。
日々の運用に係る人的コスト
CRMツールは、導入時に、システムの初期費用や月額費用だけではなく、利用するメンバーへの教育や社内でのルール作りなど、運用にかかる人的コストも考える必要があります。
社内の運用が定着するためには、新しいCRMシステムを使えるよう学習し、使いこなせるようにする必要がありますが、社内教育に、かなりの時間とリソースが必要になることは大きな課題です。
CRMを導入しても効果が出ない3つの理由
次に、CRMを導入しても効果が出ない理由を確認してゆきたいと思います。
導入することが目的になっている
CRMを導入することが目的になってしまうと、システムを使いこなすための人材教育や運用体制の整備が後回しにされ、結果的にシステムがうまく機能しなくなることがあります。CRMの導入には、システム初期費に加えて、CRMに合わせて社内業務を整理して、必要な運用フローをまとめる必要があります。導入時は、社内プロジェクト化され、人的なリソースや予算が割り振られていることが多いのですが、運用フェーズに移り変わる際に、予算や人員の振り当てが不足して活動が難しくなることが良くあります。
初期設定が難しく放置されている
初期導入時に、設定に掛かるコストや時間が十分に確保されておらず、初期設定が難しく放置されていることがあります。初期設定が難しく、プロジェクトが滞ると、せっかく導入したCRMシステムが機能しなくなります。そうした状況では、人材も育たないため、結果的にCRMを導入しても、一向に成果がでない場合があります。
この状況は、プロジェクト進行時に意識した置かないと良く起こる問題です。
導入時の初期設定が中途半端で、業務があまり理解でていないシステム担当者が設定したままになっていることが要因となることもあります。
早期段階で活用を止めてしまう
CRMシステムは、導入しても、効果が現れるまで一定の時間が必要になります。
CRM導入後に上手に運用できていない理由は、運用担当者のスキル不足など人的な理由が主な原因です。
CRMについて、導入したけど活用しきれない企業や、費用対効果についてコストが掛かりすぎていると判断をして、早期段階で活用を止めてしまうケースもあります。
CRM施策を実行するための体制づくり
CRM施策を実行するための体制づくりには、まず初めにCRMを導入する目的を明確にして、導入することで得られる効果を明確にすることが大切です。
その上で、CRMを初期導入するための予算を確保し、人材育成をしっかりと行い、運用体制を整備する必要があります。CRM施策を実行するためには、CRMシステムだけでなく、人材育成や運用体制を整備する方がより重要だとも言えます。
社内での人材リソースが不足している場合には、CRM施策を機能させるために、外注化も検討する必要もあります。
外注化するメリットとして、専門的な知識やノウハウをもって対応するため、運用効率が向上し、自社で対応するよりも成果が出るまでの期間を考慮すると、コスト削減が可能になる場合が多いです。