ギャップ(GAP)分析とは?やり方やフレームワーク、メリット・デメリット、事例について詳しく解説
こんにちは。デジタルマーケティングカンパニー・オノフの杉山です。
最近調査系のブログを書く機会が多いですが、今回は「ギャップ分析」について解説します。最後までご覧いただけますと、幸いです!
ギャップ分析とは
ギャップ分析とは、理想と現状の差異を把握して、優先すべき課題(お困り事)を抽出し、理想を達成するためには何が必要かを分析・課題抽出することを指します。
ギャップ分析を活用すると目標に辿りつくための指針ができ、どのような戦略が必要なのか把握できます。また、現状と理想の業績を比較し、経営見直しを行う際にも活用されます。
ギャップ分析のやり方
次にギャップ分析の手順をご説明致します。
現状分析
注力したい事業分野を選択し、現状分析から始めます。
課題を読み解くために、現状を視覚化する上で、カスタマージャーニーマップや共感マップ、サービス設計図、プロセスフローなどのツールが役立ちます。
将来像の特定
現状分析、現状把握が出来たら、今後どうしていきたいのかを考えます。設定した理想に近づけるためには、理想の状態を目標設定できるように数値化する必要があります。理想の状態を数値化するためにOKR・KPI・SMARTなどの目標設定手法を活用することが有効であると考えられます。
OKR:目標を設定する際に、達成に求められる具体的な数値も提示すること
KPI:目標の達成度合いをチェックするための定量的な指標を指す
SMART:Specific(具体的)・Measurable(測定可能)・Achievable(達成可能)・Relevant(関連性)・Time-bound(明確な期日)の5項目に沿って目標を設定する手法。
ギャップの認識、解決策を見出す
生まれたギャップを解決していくためには、必要な課題を抽出し、実現可能な課題に落とし込むことが必要となります。そのためにも、実現可能なKPIを設定できるまでの内容の深堀がポイントです。
解決策の決定、実践
解決策を見出した後は、必要な時間や期間などを明確にし、計画表を作成、組織としてのKPIを個人レベルの目標へと落とし込み、目標達成に向かうようにします。
ギャップ分析に役立つ4つのフレームワーク
ギャップ分析を行う際に役立つフレームワークをご紹介します。
PEST分析・PESTLE分析
自社を取り巻く環境を、政治(Politics)、経済(Economy)、社会(Social)、技術(Technology)の4つに分け、自社にもたらす影響を把握する分析手法。
クロスSWOT分析
強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)]を「機会×強み」のように組み合わせ、自社の優位性を活かした施策策定を行う。
マッキンゼーの7S
組織構造、戦略、スキル、スタッフ、スタイル、システム、共通の価値観の7つの観点から、理想と現実とのギャップを推定する分析ツール。
フィッシュボーン・ダイアグラム
現在の結果を引き起こした原因を深掘りし図式化させたもの。
ギャップ分析のメリット、デメリット
メリット
スタート地点とゴール地点を定量的に明確化でき、製品改良やマーケティングなどによる成果も定量評価できるので、改善の取り組みの意義や費用対効果も確認できます。
また、ギャップ分析は二つの調査対象を対比して行う手法となっているため、広い母集団で調査を実施すれば様々な角度から分析できるのもメリットです。
デメリット
課題解決に活用するには多角的な分析が必要になります。ギャップ分析では対象の組み合わせ方次第で導き出されるギャップが異なるため、様々な観点からサンプルを抽出してギャップ分析をすると解決すべき課題が具体的になっていきます。
ギャップ分析の事例
最後にギャップ分析の事例をいくつかご紹介いたします。
外食チェーン店
課題:似たイメージで捉えられている競合チェーン店と比較した際に、自社の何が“強み”となっているのか、いまひとつわからない
解決策:GAP分析を実施
調査活用:外食店の「利用重視点」と「ブランド(店舗)イメージ」を揃えて対象者に聴取。競合チェーン店にはない「差別化要素」を発見し、アピールポイントとして全面的に打ち出した。
電気通信機器メーカー
課題:利益が伸び悩んでいる
解決策:課題分析・ギャップ分析を実施
調査活用:成長戦略の公安、社長の事業集中、役員登用、部門への権限委譲
今回は「ギャップ(GAP)分析」についてご紹介しました。
弊社では調査を行っていますので、まずはお気軽にご相談ください。