前回の調査結果では、日常の家事においてストレス・負担が最も高いとされたカテゴリーは「料理」で、一方、通常の家事とは違って明確にカテゴライズされていない『名もなき家事』に対するストレス・負担として最も多く挙げられたものは、「食事の献立を考える」でした。
では、主に家事全般を担当している「主担当者」に焦点を当てた場合、ストレス・負担の割合などを見てみると、どのような結果になるのでしょうか?
今回は、『家事の主担当者のストレス・負担の割合』ついての調査結果をお届けします。
自身の貢献度をやや低く評価
家事の主担当者に対して、『日常の家事』における「分担割合」について聞くと、主担当者(回答者本人)は90.3%、配偶者は8.5%の分担割合となり、また、日常の家事における「貢献度」を100点満点とした場合、主担当者(回答者本人)は83.4点、配偶者は25.8点という回答結果になりました。
他方、『名もなき家事』における「分担割合」については、主担当者(回答者本人)は88.9%、配偶者は9.4%となり、「貢献度」は主担当者(回答者本人)が100点のうち86.7点、配偶者が19.5点でした。
家事の主担当者は、『日常の家事』よりも『名もなき家事』への「貢献度」を高い点数で評価していることから、名もなき家事に対する評価を日常の家事よりも求めているようです。
一方、配偶者の「貢献度」を低い点数で評価していることから、配偶者に対する不満が伺えるといえるでしょう。
食事の献立を考えることが負担になっている
メインで家事を担当している主担当者が、『名もなき家事』に対して感じているストレス・負担を見てみると、全体では「食事の献立を考える」が30.2%と最も高く、次いでお風呂の排水溝の髪の毛を取る」が26.2%、「水回りの水垢取り」が20.9%になりました。
年代別で見てみると、全体と比較して30代の割合が高くなっており、とくに「食事の献立を考える」で36.4%、「洗濯物をたたむ・しまう」で24.8%、「テーブルの飲みかけで放置されたコップを洗う」で26.0%「洗った食器・調理道具をしまう」で21.2%という結果になりました。
使ったものを片づけないことがストレスに
家事の主担当者が、家族に対してストレスを感じることを見てみると、全体では「使った家電や道具をきちんと片づけないこと」が60.8%と最も高く、次いで「自分がやらなくても誰かがやると思っていること」が60.2%、「いくら言っても直らないことに、諦めてしまったこと」が58.8%になりました。
年代別で見てみると、全体と比較して30代は高い割合の項目が多く、60代は全体より低い割合の項目が多くなっています。
積極的に家事をしてもらいたい
家事の主担当者が、配偶者や家族に求めることを見てみると、全体では「毎日元気なわけではないので、体調が悪い時は代わってほしい」が72.7%と最も高く、次いで「家事や『名もなき家事』は、その場で気付いた方が臨機応変に対応して欲しい」が71.0%、「自分の持ち物くらいは自分で管理してほしい」が68.9%になりました。
上位項目は、年代を問わず高い割合となっているようです。
主担当者がストレス・負担を感じる『名もなき家事』の項目は食事の献立を考える」ことで、家族に対してストレスを感じることは「片づけないこと」、家族に求めることとしては「体調が悪い時は代わってほしい」「という回答が多く挙がりました。
全体を見ると、子育て世代の割合が高くなっていることから、育児と家事の両立で心身ともに疲れを感じており、家族に家事への参加を求めているのかもしれません。
それでは、家事のほぼ半分を担当している人は、どのような家事をどのくらい行っているのでしょうか?
また、ストレス・負担の割合はどのような結果になるのでしょう?
次回は、家事の半分担当者の家事の頻度、ストレス・負担の割合についての調査結果をお届けします。
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