『名もなき家事』 半分を担当している人はどんな家事をしている?
前回の調査結果で、家事全般を担当している「主担当者(日常家事の7割以上の担当)」が『名もなき家事』において、とくにストレス・負担を感じていることは「食事の献立を考える」で、また、家事の主担当者が家族に対してストレスを感じることは「片づけないこと」、家族に求めることとしては「体調が悪い時は代わってほしい」という結果になりました。
では、「日常の家事のほぼ半分(4〜6割)を担当している人」に焦点を当てると、どのような結果になるのでしょうか?
今回は、『家事の半分を担当している人の家事の頻度、ストレス・負担の割合』についての調査結果をお届けします。
自身と配偶者の貢献度をやや高く評価
家事の約半分を担当している人に対して、『日常の家事』における「分担割合」について聞くと、家事の半分を担当している人(回答者本人)は49.9%、その配偶者は46.2%となり、また、日常の家事における「貢献度」を100点満点とした場合、半分を担当している人(回答者本人)は58.4点、配偶者は59.3点という回答結果になりました。
他方、『名もなき家事』における「分担割合」については、家事の半分を担当している人(回答者本人)は54.9%、配偶者は41.1%となり、「貢献度」は家事の半分を担当している人(回答者本人)が、100点のうち61.8点、配偶者が52.6点でした。
自身への評価だけでなく、配偶者の貢献度に対する評価も50点以上というやや高い点数になりました。
『名もなき家事』は概ね分担できている
また、家事のほぼ半分を担当している人に、『名もなき家事』の項目で、それぞれ対応している頻度についても聞きました。
「上位項目」となった家事において、「60〜40%」(ほぼ半分)のうち45%以上の頻度と回答されたのは、「トイレットペーパーを交換・補充する」「洗った食器・調理道具をしまう」「テーブルの飲み掛けで放置されたコップを洗う」「テーブルに放置されたコップや食器を流しに運ぶ」「ボックスティッシュの空き箱を捨て、新しい箱をセットする」「ペットボトル、牛乳パック、トレイを洗う・乾かす・潰す」となりました。
上位項目・下位項目全体で見ると、「60〜40%」の頻度で対応しているという回答が多いことから、概ね家族との分担が上手くいっていることがうかがえます。
いくら言っても直らないことがストレスに
家事の半分を担当している人が、家族に対してストレスを感じることを見てみると、全体では「いくら言っても直らないことに、諦めてしまったこと」が38.4%と最も高く、次いで「自分がやらなくても誰かがやると思っていること」が36.6%、「自分の家事のやり方について、何か言われること」が35.9%になりました。
年代別で見てみると、全体と比較して30代は高い割合の項目が多く、ストレスを感じやすい傾向が見てとれます。
家事は臨機応変に対応してほしい
家事の半分を担当している人が、配偶者や家族に求めることを見てみると、全体では「その場で気付いた方が臨機応変に対応してほしい」が50.6%と最も高く、次いで「家事を楽にするために、二人で色々考えていきたい」が48.5%、「得意不得意があるから、出来ることをやってほしい」が48.0%になりました。
年代別で見てみると、若年層は配偶者や家族に対して求めることが多く、それとは反対に、高年層は求めることが少ないようです。
家事の半分を担当している人の『名もなき家事』の頻度を見てみると、概ね分担ができていることがわかりました。
また、家族に対してストレスを感じることは「直らないことに、諦めてしまったこと」、家族に求めることとしては「臨機応変に対応してほしい」という回答が多く挙がりました。
全体を見ると、主担当者の結果と同じく子育て世代の割合が高くなっており、この年代は家事へのストレスや負担が大きいといえそうです。
では、家事全般の主担当者と、家事の半分を担当している人の家事に対する意見を比較してみると、どのような結果になるのでしょう?
次回は、家族へのストレス・求めることの比較ついての調査結果をお届けします。
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