『名もなき家事』とは、「掃除」「洗濯」「料理」と違って明確にカテゴライズされていない家事のことを指しますが、昨今のコロナ渦における生活様式の中で、そのような『名もなき家事』と呼ばれる作業が増えているようです。
家族の誰がどんな家事の対応をしていて、どのような家事が負担になっているのでしょうか?
今回は、家事の担当者別で見るストレス・負担の割合ついての調査結果をお届けします。
半数が料理にストレスを感じている
通常の大まかに分類される家事において、ストレス・負担を感じるものを見てみると、全体では「料理」が最も高く28.8%となり、次いで「掃除」が27.2%、「片付け・整理整頓」が19.9%になりました。
主担当者(家事全般を担当している人)では「料理」50.9%、「掃除」45.2%、「片付け・整理整頓」33.1%となり、特に「料理」に対しては、約半数がストレス・負担を感じているという結果になりました。
『名もなき家事』に対する意識の差が浮き彫りに
一方、『名もなき家事』と呼ばれる作業のストレス・負担を見てみると、「食事の献立を考える」が全体で最も割合が高く18.5%となり、次いで「お風呂の排水溝の髪の毛を取る」が17.6%、「水回りの水垢取り」が14.2%になりました。
家事の主担当者においては、「食事の献立を考える」が30.2%と高い割合の回答になっています。
主担当者と非担当者の上位10項目を見てみると、でストレス・負担を感じる項目に大きく差があることから、『名もなき家事』において意識の差があることがうかがえますね。
『名もなき家事』という言葉の認知経路はテレビが最多
『名もなき家事』という言葉をどこで知ったのか、という質問では「テレビ」が最も高く34.1%となり、次いで「Twitter」「ニュースサイト」が7.2%、「Instagram」が5.9%という回答になりました。
家事の主担当者では「テレビ」が44.6%で、非担当者(家事をしていない人)では「知らなかった」と回答している人が全体と比べて高く69.8%となり、家事をメインで担当していない人にとっては『名もなき家事』という言葉の認知度が低い傾向が見られました。
家事の主担当者は家族にストレスを感じている
家族にどのようなストレスを感じるかを聞いたところ、全体では「使った家電や道具をきちんと片づけないこと」が最も高く42.9%となり、次いで、「いくら言っても直らないことに、諦めてしまったこと」が42.0%、「自分がやらなくても誰かがやると思っていること」が41.4%になりました。
主担当者を見てみると、ほとんどの項目が全体と比べて高い割合になっており、家族へのストレスが大きいようです。
通常の家事においてストレス・負担が最も高いカテゴリーは「料理」で、一方で、『名もなき家事』のストレス・負担として最も多く挙げられたものは「食事の献立を考える」でした。
家事の主担当者は非担当者と比較すると『名もなき家事』に対してストレスを感じており、家族に対してもストレスを感じることが多く、非担当者とでは意識に差があることがわかりました。
では、家事の主担当者に焦点を当てストレス・負担の割合などを見てみると、どのような結果になるのでしょうか?
次回は、家事の主担当者のストレス・負担の割合についての調査結果をお届けします。
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