商品企画とは?市場分析~コンセプト開発までのやり方や流れを解説
なぜ企業が新商品やサービスを市場に出し続けるのか。商品企画にはコストも時間も大幅にかかりますが、商品企画をして販売することには、以下のような効果がもたらされます。
・既存商品以外の新たな収益源ができる
・新規顧客の獲得
・既存顧客のロイヤリティ向上
・既存顧客のLTV伸長、流出防止
・ブランド力の向上
プロダクトサイクルという言葉がありますが、ひとつの商品やサービスは市場に投入された後、売上規模が拡大しピークを迎えるとだんだん売れなくなっていき、寿命を迎えます。
消費者ニーズは多様化し、企業の技術力も各々上がってきた=差別化を図るのが困難な時代に。そのためプロダクトサイクルの短縮化を見据えて新しい商品を市場に投入し続けることは、企業が収益を安定化するために必要なこととなっています。もちろん既存商品の寿命を延ばすために付加価値をつけたり、リニューアルといった対応も各企業は取り組んでいます。
商品企画のファーストステップ 市場分析のやり方は?
商品企画は市場に商品をリリースするための新商品の企画業務、商品企画における初動はターゲットとする顧客像を決めます。
マーケットセグメント ②顧客層 ③参考とする自社の既存商品、競合商品などをベースに想定する市場を定めていきます。次に市場分析です。初動で設定した想定市場の構造理解のために市場分析3Cや4Pを行います。
この工程は、新商品の想定市場・そこにある商品群について市場の全体像をつかみ客観的理解をするためです。3C、STPを切り口に市場の言語野と照合していくイメージです。
この客観視点を持つときのポイントは、自分たちがまだ未知の市場に繰り出す場合は、その市場を客観的に見て理解することが大事であり、新商品のアイデアにこだわりすぎたり、競合商品にとらわれすぎにないようにすることです。それにより常に市場の目として自分たちの戦略、新商品を見て判断することができます。
次に、商品コンセプト策定へ進めます。
市場分析のフレームワーク「3C分析」とは
3C分析は、マーケティング環境分析のフレームワークです。
3Cとは、「Customer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)」の3つの頭文字を取ったもので、マーケティング環境を把握する分析手法で、マーケティング戦略の方向性を決めるための重要な分析工程です。
市場環境・顧客(Customer)の分析項目例
・ターゲットする市場規模
・市場の成長性
・顧客ニーズ
・顧客(BやC)の消費行動・購買行動
競合(Competitor)の分析項目例
・競合のシェア・業界ポジション
・競合の特徴(競合他社の戦略、内部体制など)
・特にベンチマークする競合(商品や顧客層が類似しているなど)
・新規参入・代替商品の脅威
自社(Company)の分析項目例
・自社商品の現状(売上、シェア、戦略、商品ラインナップなど)
・自社商品の特徴、強みと弱み
・リソース(社員、資金力、投資力など)
市場分析のフレームワーク「STP分析」とは
STP分析を行う目的は、標的市場の設定です。「誰」に「どのような価値」を提供するか整理して具体的に決めていきます。STP分析を用いて以下の通り細かく、設定をします。
「Segmentation」どんな人がいるか分類
セグメンテーションは、顧客を同質なニーズを持つと思われるグループに分けることです。基本属性以外に、行動変数や心理的変数も含めて整理しグループ分けします。
「Targeting」誰に売るかを決定
ターゲティングは「ニーズを満たす特定のセグメント」に絞り込むことです。
「Positioning」何を売るか決定
ポジショニングは、競合他社との比較で、商品の特長を決定することです。競合他社との差別化要素となる勝てる独自性を定めていきます。
その上で商品コンセプト開発へ進みます。次回は商品コンセプトの開発を解説致します。