シニアマーケティングの成功事例まとめ。失敗しないコツとは?
少子高齢化となっている現在、シニア市場がビジネスチャンスの宝庫として注目されています。
シニア市場を制するためにはシニアマーケティングが効果的ですが、具体的にどうすれば成功できるか想像しにくいものです。
今回は実際のシニアマーケティングの成功事例と、失敗しないためのコツを前編と後編に分けて紹介していきます。
ポイントを意識するだけで、より高い効果を期待できますので、これからシニア世代向けビジネスを始める人は、ぜひ最後まで読んでいただき継続的な売り上げアップに役立ててみてください。
まずはシニアマーケティングの概要をおさらいしましょう。
基本をしっかり押さえることで、より成功しやすい戦略を立てることが出来ます。
シニアマーケティングにおける「シニア」とは?
シニアは日本語で「高齢者」と訳され、マーケティングにおいて一般的に65歳以上の男女を指します。
しかし厳密な定義が無いため、業界によっては「60歳以上」「50歳以上」等と定める場合もあります。
この記事では、内閣府の統計データやWHOの表記に則って「65歳以上」をシニア層として、その世代に向けたマーケティングを紹介していきます。
シニア向けビジネスは拡大傾向にある
内閣府の調査データによると、2018年時点で65歳以上の人口は約3,558万人。
人口に占める65歳以上人口の割合は28.1%を記録し、2055年には38%に達するとされています。
それに伴い、シニア向けビジネスの市場規模も拡大傾向にあります。
日本政策金融公庫の調査によると、シニア市場規模は毎年1兆円ずつ拡大傾向にあり、2025年には108兆円にまで拡大する見通しです。
一方、少子高齢化により全体の市場は緩やかに縮小していくことが予想されます。
今後シニア市場は、生き残りをかけたビジネスチャンスの宝庫としてさらに注目されると思われます。
シニアマーケティングの成功事例からみる3つの特徴
シニアマーケティングの具体的な成功事例は後編で紹介しますが、その前に、共通する3つの特徴について解説します。
特徴を意識することで、より効果的にシニアマーケティングが可能になります。
ターゲットの年齢層を絞る
シニアとひとくくりにせず、ターゲットの具体的な年齢層を決めておきましょう。
シニアとは一般的に65歳以上の男女のこと。
100歳代も同じくシニアに分類されるため、35歳〜40歳以上もの幅があることになります。
20歳と60歳の価値観が全く違うように、シニアも年齢によって様々なのです。
ターゲットの年齢を絞ったら時代背景を参考に、年齢層によるシニアの価値観や生活様式を調査してみましょう。
シニアのペルソナに合わせて戦略を立てる
シニアの年齢層を絞ったら、ペルソナも設定してみましょう。
シニアマーケティングでは、年齢層とペルソナの両方を考えなければターゲットを正確に設定することは出来ません。
なぜなら、同じ年齢でも就業の有無や健康状態によって生活様式が異なるからです。
シニアのペルソナは大きく分けて下記の4種類があります。
1.現役シニア
2.アクティブシニア
3.ノンアクティブシニア
4.パッシブシニア
それぞれを見ていきましょう。
- 積極的に働く現役シニア
近年、定年後も積極的に現役として働くシニアが増えつつあります。
内閣府の調査によると、現在60~64歳の就業率は約70%。
今や70代、80代になっても働き続けることは珍しくありません。
健康寿命が延びる中、今後も現役シニアが増えることが予想されます。
シニアだから年金生活と決めつけず、どの年代にも働いている人がいることを考慮する必要があるでしょう。
- 運動が好きなアクティブシニア
アクティブシニアとは、日常的に外に出て仲間と一緒に運動するシニアのことです。
60代に多いですが、中には80代になっても積極的にジムに通うシニアもいます。
アクティブシニアをペルソナとする場合は、ただ商品の魅力を伝えるだけでなく、商品やサービスから得られる仲間や健康的な生活をアピールしてみましょう。
- 穏やかに暮らすノンアクティブシニア
ノンアクティブシニアとは、家の中で穏やかに過ごすことを好むシニアのことで、76歳以上の後期高齢者に特に多いタイプです。
身の回りのことは自分でできるものの、健康状態に関する不安や孤独を抱えていることもあります。
生活上の小さな困りごとや、家族との繋がりにフォーカスしたアピールが求められます。
- 要介護状態のパッシブシニア
パッシブシニアとは、日常的に第三者の支えが必要な、要介護状態のシニアのことを指します。
医療や介護サービスなどのキーワードを意識した戦略を立てましょう。
アナログとデジタル両方を活用する
チラシや新聞などのアナログ媒体は、シニアにとって定番の情報源です。
しかしインターネットの普及に伴い、パソコンやスマートフォンでSNSやWebページを利用するシニアが増えてきました。
また、シニア向けの商品であっても実際の購入者はその子供や孫であるということもあります。
シニアマーケティングでは、アナログとデジタル両方を活用すると効果的です。