限界CPAとは?定義や計算方法について詳しく解説
マーケティング担当者が新規顧客拡大をする上でCPAを指標とするケースも多いでしょう。前回はCPAについて解説しましたが、CPAのラインとなる限界CPAについて解説致します。
限界CPAの定義
限界CPAとは、「1件のコンバージョン(成約)を獲得するために最大でかけられる費用」のことを指しており、「このCPAまでなら広告費を使っても大丈夫」という限界ラインを示します。
CPAの金額が限界CPAを下回っていれば黒字になり、限界CPA以下で集客が出来ているならば、その集客施策は「黒字」で利益に繋がっていると言えます。
またこの限界CPAを活用することで、集客施策に対する判断をより明確にすることが出来ます。
基準値を下回る良好な施策は、より予算を増加して成果を求めることができ、基準値を上回る施策は、改善策を取るか撤退するかの判断をすることが出来ます。
「限界CPA」という数値を活用することで、より効果的な集客への投資を行うことが出来るので、是非マーケティング活動で利用してみてください。
限界CPAの計算方法
限界CPAの計算方法は、「客単価×粗利率」です。
単価3万円の商品で粗利率10%であれば、限界CPAは「3万円×10%=3000円」となります。
つまり、この商品は「CPA3,000円以下」であれば売上が見込め、また施策を見つけることが出来れば、非常にスムーズに売上が上がります。
また「客単価×粗利率」の他に、「限界CPA=売上単価-原価」という計算方法もあります。
計算方法の例として、
売上単価が15,000円、原価が5,000円の商品の場合
15,000円-5,000円=10,000円
この10,000円がこの商品の限界CPAとなり、10,000円を広告費として使えるという意味になります。
ただし、限界CPA(この例の場合:10,000円のこと)で広告を運用していると利益が1円も得られません。
そのため、一定の利益を獲得するために「目標CPA」を設定することは必要不可欠です。
まず「目標CPA」とは、「“1件のコンバージョンを獲得するためにいくら広告費をかけるのか”という目標数値」のことを指します。計算方法としては、「目標CPA=限界CPA-確保したい利益」で算出します。限界CPAから広告に何%充てるかを決め、そこから目標CPAを算出します。
算出できた目標CPAを基に広告を出すことで、目標とする利益を確保出来たり、広告の運用改善にも役立ちます。
限界CPAと目標CPAを知ることで、機会損失を防ぎながら利益を最大化することができます。
限界CPAを使うと、根拠に基づいて広告や営業手法の費用対効果を分析できるようになるため、マーケティング活動を論理的に行って成果を出すためには必須の考え方になります。
計算式自体は簡単なので、ぜひ自社の集客施策の判断基準に使ってみてください。