コンセプトを変えないと選択した決め手は消費者の声
こんにちは。デジタルマーケティングカンパニー・オノフの編集長のためごろうです。
いつもブログを見て頂きましてありがとうございます。
今回はフジッコ株式会社様(以下略称)の「朝のたべるスープ」についてのリブランディングの話を調査内容をまじえて紹介させて頂きます。
リブランディングの背景
2020年のコロナの感染拡大がおこり、生活者の皆様の意識とライフスタイルが変わりました。リモート勤務が増えたために自宅で食べる機会が増え、また歩くことが減り健康意識が高まりました。
そんな中、フジッコ様でも「朝のたべるスープ」について、売り上げが伸び悩んでいたこともあり、時流にのり、健康志向を意識したものに変えるという話が社内で上がりました。「朝のたべるスープ」は豆・野菜・押麦が豊富に入っており、食物繊維が一日の摂取目標量の3分の1近く摂れる多品目の具だくさんスープで、現在のラインナップはミネストローネ、コーンチャウダー、かぼちゃチャウダー、ごま豆乳チャウダーの4種類で、スーパーに彩り豊かに並んでいる商品です。当時、健康志向という社会の流れと、商品の特性が合うことからも、訴求方法を、朝を前面に出していたことから健康志向に前面に出し、時流にのったものを検討し始めました。
調査の実施
フジッコ様は消費者の声を大切にしており、リブランディングや商品開発の上市前に市場調査を実施します。検討開始にあたり、訴求方法のコンセプト評価を実施しました。
「朝のたべるスープ」を食べているお客様に「朝のたべるスープ」という名前に対するイメージや、健康を意識した内容のパッケージに対する印象などの定量調査を実施、また食べているシーンを聴取する為にデプスインタビューを実施しました。
調査で分かったこと
調査の結果、当初の想定とは異なり、実際のところは「朝のたべるスープ」という商品名がお客様にうけていることが分かりました。
調査前、フジッコ様では、朝に限定した名前の為、訴求範囲を狭めているのではないか、他もっと訴求することは色々あるのではないかと思っていたのですが、ふたを開けてみると、お客様には朝に食べる名前のイメージがポジティブに受け取られていることが分かりました。実際、食べるシーンは朝だけではなく、お昼、夜などお客様によりそれぞれでしたが、朝食べられるというコンセプトがいつでも食べられる健康的な食材というポジティブなイメージでお客様に受け入れられておりました。
調査を受けて
以上の調査の結果を受けて、健康志向を前面に押し出すというリニューアルを中断することを決めました。当初の健康意識を前面に出したものではなく、もう一度、原点に戻って検討しなおし、「朝のたべるスープ」がしっかりと分かって頂けるように商品を育てていく方針に変更しました。
「朝のたべるスープ」は一人で食べるのにちょうど良いサイズで、レンジアップで食べられる商品です。朝食の欠食率を少なくするために、忙しいビジネスマンが自分の為に、また忙しい人が家族の為に朝食を食べられる機会を作れるように、朝しっかり食べ、一日の頑張る活力の素になるように元気づける訴求にすることを決定しました。
さいごに
今回、フジッコ株式会社様には「みんなのプロジェクト」という調査システムをご利用頂きました。30代~50代の女性が中心に所属している定量調査からリクルーティングまで企業様で実施することが可能な調査パネルです。
ノンインセンティブで調査を実施している為、フリーアンサーにて率直で厚い意見を聴取することが可能です。より商品に対する本音を聞きたいといった際にご活用頂けると良いかと存じます。
以上、フジッコ株式会社様の「朝のたべるスープ」に関するリブランディングに関しての話でした。