フェムテックとは?フェムテックが注目されている背景とサービスを解説
フェムテックとは
フェムテックとは、Female X Technologyの造語で、女性の健康を支えるなんらかの商品やサービスのことです。
「テック」というとAI(人工知能)やアプリなどの技術を想像しがちですが、
現在はそういった技術が使われていなくても女性の健康を支えるものは「フェムテック」と呼ばれており、
技術的な側面より、「女性のための」といった側面が強い言葉です。
たとえば、生理周期を管理するためのアプリ、最近急増しているデリケートゾーン専用のソープ、吸水性ショーツなどがあげられます。
技術的要素が少ない商品やサービスを指す「フェムケア」という言葉も、最近聞かれるようになってきました。
生理、更年期など、女性特有の健康の話題は「恥ずかしい」「がまんするもの」と、公に話したり、ケアしたりすることがタブーとされてきました。今でも自分のデリケートゾーンを見たことがない、腟(ちつ)を触れない女性はたくさんいます。ダメだといわれてきたからです。
ここには社会文化的性差であるジェンダーと関わるいろいろな背景があり、すぐに変わらないものもあります。
ただ、今は女性活躍や多様性の推進によって大きく後押しされています。また、もともと女性は家事、育児、介護を主に担ってきましたが、
結婚も出産も仕事も、女性自身が選択する時代になってきました。
フェムテックが注目されている理由
日本でも関連の企業が増え、経済産業省が2021年度から補助事業を開始するなど、世界を追いかけながら推進されてきています。
では、なぜ今、フェムテックが注目されているのでしょうか。それには、主に次の理由があります。
女性の活躍を推進するため
2016年4月に女性活躍推進法が施行され、国を挙げて女性の活躍が推進されています。
一方で、女性は働いている間にさまざまな健康課題に直面します。月経による不調、妊娠・出産、更年期、働いている間を通してメンタルの問題、
そして働く間に罹患(りかん)のピークを迎える子宮頸(けい)がん、乳がんです。女性活躍推進には女性の健康サポートが必要であり、それを支える役割としてフェムテックが注目されています。
社会的な損失につながると認識されはじめたため
50歳ごろまで毎月くる月経による不調や、50歳前後にほとんど必ず訪れる更年期症状は、従来は個人の問題で、「がまんしなさい」「ひとりで、なんとかしなさい」といわれてきました。
しかし、最近では、これらをそのままにしておくことが社会の損失だと認識されるようになっています。
例えば、2013年に月経随伴症状による社会経済的負担が試算され、日本国内で1年間に7000億円もの社会経済的負担が月経に伴う症状によって発生していることが明らかになりました。このなかで一番大きいのが労働損失で、約5000億円にものぼります(参照:Burden of menstrual symptoms in Japanese women: results from a survey-based study|Taylor & Francis Online)。
こうした社会的な損失を回避するために、女性の健康を社会でサポートする施策のひとつであるフェムテックが重要だ、と認識されるようになっています。
SNSの発達で女性の悩みが可視化されやすくなったため
これまでは、女性の身体に関する情報(月経の対処をどうしているのか、どんなグッズを使ってどんなケアをしているのか、など)を手にする機会があまりなく、
女性はひとりで悩むしかありませんでした。
しかし、最近は、SNSが発達して個人の経験の情報が得やすくなっています。また、「こんな方法もあったんだ! 私みたいに知らない人に教えてあげよう!」と自分から情報発信もしやすくなっています。多くの女性が、悩みを簡単に共有できる環境になっているのです。
それによって、女性の悩みが可視化され、個人の課題ではなく、社会の課題として浮き彫りになり、解決手段としてのフェムテックが注目されるようになっています。
CXM手法を取り入れたフェムテックサービスのご紹介
弊社では上記内容に着眼し、CXM手法を取り入れたフェムテックサービスを開発しました。
サービスの位置付けと目的
サービスの位置付けとして「各顧客の感性に対応するパーソナライズコミュニケーションをデジタルで配信を自動化した顧客マネジメントサービス」となり、
お客さまの日常に自然と寄り添う「日々の感性レコーディング」による顧客理解とブランドエンゲージメント強化を目的としています。
サービス概要
顧客のライフスタイル理解+レコーディングによる日々の体感への寄り添いや、気象条件によるケアアドバイスを組み合わせることで、リアルタイムかつパーソナライズした情報発信の自動配信を実現し継続利用率を向上し、顧客のライフタイムバリュー向上を促進します。
従来のセグメントメールマーケティングと一線を画す、デジタル上で各顧客の感性を汲み取り精緻にパーソナライズした情報発信により顧客との関係強化を実現し、それにより顧客の継続購入促進を強化するアドバンスド型の顧客マネジメントサービスです。
従来のRFM・セグメントで成し得なかった、感性指標を含めたコミュニケーション設計・運用を実現します。
- ユーザーそれぞれに寄り添うCRMサービス「リピータン」
サービスの特徴
- 特徴① お客さまの日々のご自身の状態の感覚をレコーディングし「見える化」することで、はじめてご自身の状態を「日々の体感の変化」で理解し、発見、実感、「!」を体験
LINE上からお肌調子や体調を直感でレコーディングしていきます。
レコーディング結果の閲覧もLINEメッセージ上で完結します。
- 特徴② 自分の体感データをもとにしたパーソナライズされた情報提供による信頼感醸成
- 特徴③ 自分の調子の変化への理解だけでなく、変化に伴走してもらう体験価値 の高さ
感性レコーディングを通じて、続けていただくためのモチベーション維持の施策も含めたコミュニケーションを設計。寄り添いを重視するため、肌調子やお体が不調・好調の波を捉えて適宜配信します。
アラートメッセージ(条件合致時に配信)
・気象情報による予報アラート
・ユーザーの肌調子や体調の変化に合わせ寄り添うメッセージ
- 特徴④ 「気象データ」等を活用した外的要因からの影響も含めた納得信頼感のある情報提供実現
肌状態の体感と湿度は相関性がみられ、乾燥すると肌に対する体感も悪化傾向となります。ヘルスケア領域においても同様の傾向がみられ、気象データに連動したアラートメッセージを届けることでユーザーから納得・信頼感を得る一角を担います。
最後に
CXMとフェムテックという2つの概念を説明し、CXM手法を取り入れたフェムテックサービスのご紹介も簡単に行いました。
最後に紹介したサービスのみでなく、CXM・フェムテック関連で何か気になることがありましたら、いつでもお気軽にご連絡ください。