若者世代の調査の難しさ
こんにちは、デジタルマーケティングカンパニー・オノフの量産型女子・杉山です。
今回は若年層調査についてご紹介します。
若年層とは一般的には15歳~34歳を示すことが多いですが、最近よく耳にするようになったZ世代は2022年時点では20代前半から10歳前後の間の人が該当します。今回は15歳~34歳までの若年層の調査の重要性と難しさについて書いてみましたので、お時間あればご一読頂けると嬉しいです。
若年層向け調査の難しさ
若年層向けの調査は定量調査だけでは一般的に難しいと言われています。
その理由として、若者の本心までは図ることが出来ないためです。
例えば「好きなファッションは何ですか?」という質問を自由回答式で聞くと「特になし」と答える人が最も多いということがあります。次に多い回答もユニクロやGUといったファストファッションであり、若年層のリアルな情報と言い難い回答が集まる傾向にあります。そのため、「気合を入れたい日に着るブランドは?」といった“具体的な”質問を投げかけて回答してもらう必要があり、定性的な回答をある程度集めないと、確度の高い結果を得ることが出来ないと考えられています。
また昔は団塊・団塊ジュニアのように人数的なボリュームが大きい層がありましたが、現代は超少子高齢化の時代で、around20やミレニアル世代(2000年以降に成人を迎えた世代)はその世代ほどのボリュームがないので、企業は何かを売ろうと思った時にどうしても団塊・団塊ジュニアの層から絞り取ろうという発想になってしまいます。
しかし、今の若年層もいつかは消費の中心になるので、直接的な市場としては層も小さく、そもそも消費者問題に関心の薄い若者からリアルな声を引き出すことは難しいですが、若年層の調査を怠らずにやることが将来的に企業の成長に関わる大きなカギとなると考えられます。
若年層調査のニーズ
若年層は「顧客生涯価値(ライフタイムバリュー)」が高いです。その理由を観光業界を例に挙げてご説明すると、若いうちに特定地域でのレジャー・観光体験をした層は、ゆくゆく宿泊を含めた消費をするアクティブユーザーとなり、長期かつ継続的な利用に繋がる可能性が高いと言われています。そのため、若年層のニーズを獲得していくことは業界問わず必要不可欠のことです。
その為、将来的に大きな利益をもたらすことに繋げることが出来るのが、若年層調査のメリットです。
また、若年層は情報入手意欲が非常に高く、誰もが流行を先取りしたいと考えているので、 自ら流行を生み出す力、その流行の伝播速度において大きな特徴を持っています。またも消費者啓発や消費者教育の施策の立案といった場面で大きなメリットになります。
そのため、若年層の「生活実態・消費意識」を把握することは、企業にとって将来の付加価値に繋がることが考えられます。
若年層とその他年代の回答率の違い
上記で述べたように、若者には具体的な質問をしないと精度の高い回答が得られなかったり、若者は消費者問題に関心の薄い傾向にあることから、調査に協力する若者が少なく、若年層調査は難しいといった傾向にある中、Z世代やゆとり世代、ミレニアル世代といった世代より上の年代にあたる、バブル世代や氷河期世代の年齢層の回答率は高い傾向にあります。
専業主婦や40代以上の女性の場合、アンケートに回答するとポイントがもらえたりするなどの特典を重視している場合や、商品の評価をすることに興味のある消費者が多い傾向にあるため、回答率が高い傾向にあります。反対に60歳以上の年代は、回答したくても携帯やパソコンの使い方が分からないことから、回答が出来ないといった傾向も見受けらます。そのような中、若年層は、消費者行動に関心が低いことに加え、一般的に分かりにくい文章避ける傾向があり、分からないと感じた時点で回答の離脱率が高くなってしまいます。
こういったことから、若年層の回答率は他の世代と比べて、顕著に回答率に違いが表れていると考えられます。
今回は「若年層向け調査」についてご紹介させて頂きましたが、この度弊社は、新サービスとしてZ世代向けリサーチ”超リサーチZ”をリリースしました。
上記のように、難易度が高い調査でありますが、大きな特徴としては、Z世代が調査設計に一緒に行うことで、Z世代化の意見を聞きやすい設計をすることができます。
ぜひお気軽にご相談ください。