パルス消費型への変化
パルス消費とは
パルス消費という言葉を聞いたことはありますでしょうか?
調べるとパルスという言葉の意味は、極めて短い時間だけ流れる電流や電波。また、そのくりかえしという意味ですので、なんかしらのセンサーが動いて、直感的に購買してしまうこと。つまり衝動買いをイメージできるかと思います。
ここ最近の消費行動は、カスタマージャーニー型からパルス型消費へ変わってきています。その背景には、ネットショッピングやスマートフォンの普及があります。
米グーグルの日本法人グーグル(東京・渋谷)は、スマホを操作中に瞬間的に物が買いたくなり、商品を見つけ、購入まで終わらせる消費行動を「パルス消費」と名付けました。同社はさらに調査を進めた結果、パルス(買いたい気持ち)の発生と実際の購入時期との間に時間差があることを突き止めました。
調査概要
今回の調査では、Google社の検索ログは一切使用せず、第三者(調査会社)のビッグデータが用いられました。
具体的な調査手法
〆消費者行動パネル ログ分析(web行動/検索行動):最大2年分 7221人
〆消費者行動パネル対象者:全国の18〜65歳の男女、5業種における購入者17人
定量調査:全国の18〜69歳の男女、5業種における購入者、検索DAU
SCR調査N=60,000人
本調査N=6,000人
ログ分析とデプス調査 ファインディングスの検証
分析対象カテゴリー:車、不動産、生命保険、旅行、スキンケア
(ログ分析ではわからない購入にいたるまでの情報探索行動の詳細と動機を理解)
定量調査:全国の18〜69歳の男女、5業種における購入者、検索DAU、
昨今では従来の「じっくりと情報を集め比較して購入に至る」というセオリーは通用しません。24時間365日の買いたいタイミングが購入するタイミングとなります。
8つの潜在的な動機
購入には8つの潜在的な動機が存在します。
さぐるモード
1)気晴らしさせて(へー):関心があるものに対して、情報を集める行動自体を楽しみたい。
2)学ばせて(ふむふむ):知らなかったことに対して網羅的に知識を得たい、蓄積したい。
3)みんなの教えて(そんな感じか):世間や周りの人が選んでいる商品、サービスを把握したい。
4)にんまりさせて(うしし):一般的ではない情報を他の人より先に知りたい。
かためるモード
5)納得させて(なるほどね):自分が今持っている考えが本当に正しいものなのか知りたい。
6)解決させて(はいはい):具体的な方法手段、今すぐ役立つ情報・答えを知りたい。
7)心づもりさせて(やっぱりそうか):購入後にガッカリしないようにあらかじめ期待値を下げておきたい。インターネットショッピングやスマートフォンの普及によって手軽に商品を購入できるようになり、消費者の消費行動はカスタマージャーニー型からパルス型消費へと変化している。マーケティングにおいては、この新しい消費行動に順応した施策を行っていく必要がある。
期待値コントロール。それを見ても購入はやめない。
8)答え合わせさせて(ですよね):すでに選択をしているが確かめたい。同じ答えを探す。
参考 Googleが発表したデータ
・88%がスマートフォンから検索・53%が道順・お店を検索
・50%が住所を検索
・54%が営業時間を検索
・検索した人でその日のうちにお店に行った人の18%が購入をする
パルス型消費への変化
パルス型消費は「消費者が商品を認知、じっくり調べたうえで購入する」という従来とはまったく異なる消費行動です。インターネットショッピングやスマートフォンの普及によって手軽に商品を購入できるようになり、消費者の消費行動はカスタマージャーニー型からパルス型消費へと変化しています。
マーケティングにおいては、この新しい消費行動に順応した施策を行っていく必要があります。