動画マーケティングとは?導入のメリット・手法・事例を解説
『YouTube』をはじめ、様々な動画コンテンツに触れる機会が多くなりました。
今は「動画の時代」とも言われており、企業においても「動画マーケティング」が重要視されています。
重要視されている理由としては、ネット環境の整備が進んだこと、動画コンテンツが受け入れられるようになったことなどが挙げられます。
会社のホームページやECサイト、SNSで商品説明や広告に動画を使っているのを見かけたことはありませんか?
この記事では、動画マーケティングが注目されている背景や実施方法、実施するメリットなどについて解説します。
企業PRの手段として、動画マーケティングは非常に有効な施策です。
動画マーケティングとは ?
動画マーケティングとは、動画を用いて商品・サービスや魅力などを発信していくマーケティング手法のこと。
前述の商品説明や広告、会社説明やインタビューなどを動画コンテンツにすることが動画マーケティングの一例です。
他のマーケティング施策と同じくターゲットや目的を決め、それに応じて動画を制作し、効果検証や改善を図ります。
動画マーケティングが注目されている背景
スマートフォンの普及
スマートフォンが普及したことにより、いつでもどんな場所でも動画の視聴ができるようになりました。
総務省が発表した、通信利用動向調査の「情報通信機器の世帯保有率」を見てみましょう。
情報通信機器の世帯保有率は、携帯電話やスマートフォンなどのモバイル端末が9割を超え、そのなかで、スマートフォンは8割以上の世帯で保有しているようです。
スマホで手軽に動画の視聴ができるので、動画マーケティングの効果が得やすい状況であると言えます。
ネット環境の整備
スマートフォンと併せて通信システムである「4G」が広い範囲で普及。
通信インフラの利用範囲が拡大し、Wi-Fiが使用できる場所だけに限らず動画視聴ができるようになりました。
通信料金の「無制限」「定額制」も、今は一般的ですよね。
今後、モバイル通信料の引き下げや「5G」が普及すると、動画コンテンツの視聴はさらに増加するでしょう。
コロナ禍による在宅時間増加
コロナ禍で在宅時間の増加と共に、動画を視聴する機会が増えたことも影響していると推察されます。
自分の部屋でくつろいでいるときや就寝前などには、YouTubeのような再生時間の短い動画は視聴しやすいですよね。
空いた時間も動画視聴に費やすようになり、日常的な視聴頻度が増えているのではないでしょうか。
動画マーケティングの手法
動画マーケティングの手法は、「HHH(スリーエイチ)戦略」が基本となります。
この戦略は“検索”でおなじみの『Google』が提唱。
動画を「HERO動画」「HUB動画」「HELP動画」の3タイプに分けておこないます。
HERO動画
HERO動画は、多くのユーザーに向けて発信する動画。
商品・サービスについて紹介・説明する動画はここに当てはまります。
「なんか面白い」「なんか気になる」と感じた動画は、誰かに共有したいと思いますよね。
見た人の心を動かす動画を制作してメディアで発信し、認知拡大・拡散を狙います。
〈 HERO動画の事例 〉
電力プラント建設のリーディングカンパニー『日本建設工業株式会社』のWEB CMが、SNSで話題になりました。
昭和感のあるモノクロアニメになっています。
HUB動画
HUB動画は、HERO動画によって貴社の製品やサービスの存在を認知した見込み客に向けて発信する動画です。
より興味関心を持ってもらう、共感してもらうために商品・サービスの魅力を伝えます。
HUB動画は、HERO動画よりターゲットが絞り込まれたもの。
商品・サービスのこだわりや作り手の想い、活用法などを盛り込むことで、顧客との良好な関係づくりに役立てます。
〈 HUB動画の事例 〉
『無印良品』のエイジングケアシリーズの紹介動画です。
化粧品のライン使いを提案しています。
HELP動画
HELP動画は、その名のとおり顧客の「困った」を解決する内容の動画。
商品・サービスの操作マニュアルや「よくある疑問」、サポートなど顧客の問題に対応するために制作します。
HELP動画は、“お役立ち動画”とも言えますね。
顧客の商品・サービスに対する満足度を高めリピーターになってもらうためにも、この動画の必要性は高いでしょう。
〈 HELP動画の事例 〉
『シャープ』のお茶メーカー「ヘルシオお茶プレッソ」の使用方法をまとめた動画です。
動画にすることで、使い方がわかりやすくなっています。
動画マーケティングを導入するメリット
記憶に残る
米国国立訓練研究所が提唱する「ラーニングピラミッド」によると、動画の記憶定着率は、文字(文章)の2倍高くなるそうです。
動画はストーリー性を出せますし、音楽をつけることもできますよね。
視覚・聴覚の両方からアプローチできるため、見た人の心を動かすことができます。
感情が揺さぶられるので、記憶に残りやすくなるのです。
多くの情報を伝えることができる
動画は、短い時間で多くの情報を伝えることができます。
1分間の動画の場合、WEBページにすると3600枚分の情報量があると言われているそうですよ。
例えば、商品の使い方マニュアル。
ページ数が多いマニュアルを読むよりも、動画で見た方が頭にすんなり入ってくることもありますよね。
見た人の負担になることなく、多くの情報を伝えることができます。
効果検証がしやすい
動画は、測定ツールを使うことで効果検証をおこなうことができます。
どんなユーザーがどの動画を視聴し、何を購入したのか。
また、その結果どうなったのかがわかるので、次の施策に繋げることができます。
評価には、「総再生数」「再生時間」「クリック数」「1回あたりの平均視聴時間」などから計測することが可能。
分析できることは、デジタルマーケティングとして大きな利点でしょう。
動画マーケティングを導入するデメリット
制作にはスキル・時間・コストが必要
動画制作は、スキルと時間が必要ですしコストもかかります。
もし、社内で制作するなら、動画編集スキルが求められ、使用する機材やソフトを揃えなければなりません。
他にも、企画・撮影・編集などの工程があるので、制作期間が長くなります。
制作会社に依頼した場合は、企画費、編集・撮影費などのコストがかかってしまいます。
自社で制作をおこなうのか、制作会社に依頼するのか判断が必要になるでしょう。
動画マーケティングの事例
アニメーションを使ってソフトの魅力を解説しているクラウド会計ソフト『freee』のBtoB向けの動画です。
「会計ソフト」と聞くと難しそうなイメージがありませんか?
この動画は、シンプルでポップなイラストとBGMを使い、柔らかい言葉の表現をしています。
アニメーションと説明がすんなり頭に入ってくるので、これがどんなソフトなのかが理解できますよね。
視聴後は、「使いやすそう」という印象になる動画です。
まとめ
動画マーケティングについて解説してきました。
動画マーケティングは、「動画の時代」に無視することができないマーケティングの手法です。
株式会社サイバーエージェントが発表した動画広告市場調査によると、2022年には5,497億円、2025年には1兆465億円に達すると予想されるとのことです。
今後「5G」が普及すると、さらに動画の重要性が高まるでしょう。
参考:サイバーエージェント、2021年国内動画広告の市場調査を発表
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