感性価値とは?事例・感性価値を軸にするメリットを解説
こんにちは。デジタルマーケティングカンパニー・オノフの編集長のためごろうです。
「ちょっと前までなかったけど、今はこんな商品があって便利!」とか、「ネットですべて完結できる」など、様々なものやサービスが増えてきて、私たちの生活は便利で豊かになりましたよね。消費者ニーズに答える商品やサービスが増えた、ということでしょう。機能的で役立つことは“当たり前”になりつつある中で、自社の商品・サービスが埋もれてしまわないように差別化を図るにはどうしたらいいか、に頭を抱えることもあるでしょう。そんな時には、「感性価値」を取り入れてみませんか?
この記事では、以下について解説します。
「感性価値」とは?
【感性】とは「見聞きしたときに感じる心のゆれ動きや、物事から受けた刺激から生まれた感情を、音楽や絵などで表現する力」のこと。
【感性価値】とは「感動や共感を得ることで生まれる商品やサービスに対しての付加価値」のことを言います。平たく言うと消費者の“見えない意識”に働きかけ、心を豊かにすることで認められる価値感のことです。
感性価値の高い商品やサービスとは、例えば、企業の価値観やこだわりなどが反映されているものや、生活者に「感動」や「共感」(ワクワク・ドキドキ)、満たされたり安らぎの感覚を与えるものなどを指します。
生活者の心を動かしたiPhone
感性価値、といえばApple社のiPhoneが挙げられます。
iPhone発売当時は防水性、おサイフケータイ、ワンセグなど、機能的な価値をアピールした『ガラケー』が主流でした。
しかし、生活者はiPhoneが持つ「タッチパネル」によって、「新しい価値」を体験することになったのです。
『ガラケー』にはないiPhoneのタッチパネルは、近未来的で「カッコイイ」という消費者の感性を揺さぶりました。また本体のミニマルなデザイン、シンプルで無駄がない「美しい」パッケージ。本体が入っている箱を開封するときの「ワクワク」した気持ち。
発売時には異端児として見られたApple社のiPhoneでしたが、あっという間に使用者を増やしていき、現在はスマートフォン利用者の約半分がiPhoneを利用するまでとなりました。このように生活者の「体験」「感情」「感覚」などに働きかけることで、消費者の気持ちの変容から購買行動さえ変えていくほどの力を持つのが「感性価値」なのです。
感性価値を取り入れるメリットは?
感性価値を軸にすると、あなたの商品・サービスに強力な付加価値をつけることができます。
自社の商品やサービスについて、どこに重点を置けばよいかが分からなくなった時に、
・会社のこだわりはきちんと反映されている?
・商品の制作者の気持ちは反映されている?
・サービスを受けるお客様はどんな気持ちになるか?
などを考えていくと、これまで見えなかった魅力がきっと見えてきます。
「楽しい」「おもしろい」「かわいい」「ラクになった」「キレイ」「新しい」「おいしい」「カッコイイ」……こういった様々な感情が、大切な付加価値となるのです。
「こだわり」「情熱」「ストーリー」といった、作り手の想いやメッセージも、消費者の心をつかむ、大切な付加価値の1つですね。
まとめ
感性価値は、“見えない意識”に働きかけに働きかけることで、顕在化する価値です。
自社の商品・サービスを利用すると消費者はどんな気持ちになるのか。加えて自社の作り手の想いや伝えたいことはどのようなものか。一度書き出してみると、他社との差別化の糸口が見つかるかもしれません。