使えるお金が減るほど、チル消費の意欲が高まる?
<調査概要>
調査方法 インターネット調査
対象者 全国/女性 20歳~69 歳/2025年自分のためにお金を使いたいものがある人
調査期間 2024年12月1日〜2日
有効対象者 2,351サンプル
調査機関 株式会社オノフ
自分のために使えるお金が「増えると思う」人は全年代で減少
自分のために使えるお金の増減を見ると、全体では前年比で「増えると思う」「やや増えると思う」と答えた割合は低下し、特に「やや増えると思う」は5pt以上減少しています。一方で「減ると思う」・「やや減ると思う」と答えた割合は高くなっています。
年代別で見ると、20代は「増えると思う」が11.4pt、「やや増えると思う」が22.1ptと他の世代よりも高い結果となりました。社会人になったり、昇給したりと可処分所得が増える要因があったと推測されます。しかし、前年と比べると、「増えると思う(計)」は5pt以上減少しています。一方で「やや減ると思う」「減ると思う」については20代を除いた30代~60代の割合が前年と同程度、またはより高くなりました 。中でも50代と60代では前年より5pt以上増加しています。
自分のためのお金が「減ると思う」人は「ヒト消費」が減少
全体では、 自分のために使えるお金が「増えると思う」と答えた人は「コト消費」「トキ消費」の割合が前年より5pt以上増加しています 。
「減ると思う」と答えた人は「ヒト消費」が前年と比べて5pt以上減少した一方、「チル消費」「イミ消費」の割合が前年より5pt以上増加しています。
年代別でみると、自分のために使えるお金が「増えると思う」と答えた割合が最も多い20代は、他の年代に比べて「ヒト消費」と「エモ消費」の割合が高い結果になりました。一方で、「チル消費」は全世代の中で最も低く、前年より高い傾向にある他年代とは異なる結果となっています 。
チル消費 | 心地よい瞬間の追求を通じて生活の質を向上させることを目指す消費行動 。 |
コト消費 | 「一連の経験や体験」を重視する消費行動。 |
トキ消費 | 「その日・その場所・その時間」でしか体験できない消費行動。 |
イミ消費 | ある商品を消費することで生まれる、社会貢献的側面を重視する消費行動。 |
ヒト消費 | 「ヒト」の持つ魅力や物語をエンターテインメントとして捉え消費する行動 。「ヒト」には芸能人やYouTuber、アニメやゲームのキャラクターなど多様な存在が含まれる。 |
エモ消費 | 「ロジカルに説明できないが、満たされる=なんかイイ」という「精神的な満足感」に着目した消費行動 。あえてフィルムカメラを使用する、推しの誕生日を祝う、レトロブームなど。 |
まとめ
2025年は、前年と比べると自分のために使えるお金が「増えると思う」人は減少傾向となりました。そうした個々人の金銭的状況は、何を消費の重要項目として考えるかに影響を及ぼしています。
自分のために使えるお金が「増えると思う」と回答した層では、その時にしか味わえない体験や精神的な満足感が得られることに価値を感じる傾向が強まり、一方「減ると思う」と回答した層は、心身の癒しを求めて投資をする傾向が強まっているようです。結果として「チル消費」の割合が高くなっていると推測されます。
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