アンケートにおける自由記述の活用法
こんにちは。デジタルマーケティングカンパニー・オノフの磯目です。
アンケートには様々な設問タイプがあり、選択肢から回答する設問設計が多いですが、今回は回答者側が自由に回答を記載することができる「自由記述」について紹介します。自由記述は、回答者が自分の言葉で自由に答えることができる形式の質問です。選択肢が決まっている質問とは違い、自由記述では細かい意見や感想を引き出すことができます。今回は、自由記述の種類やメリット、活用方法について初心者にも分かりやすく紹介したいと思います。
自由記述とは
自由記述とは、アンケートの中で、回答者が自分の言葉で自由に意見を書ける質問のことです。一般的には自由記述回答とも言います。例えば、「この商品についてどう思いますか?」といった質問に対し、選択肢の中から選ぶのではなく、回答者が感じたことを自分自身で自由に記述できる形式です。選択肢を設けていないので、回答者主観で具体的な詳しい情報や幅広い意見が集められます。
自由記述の種類
自由記述にはいくつかの種類があります。
オープンエンド型
質問に対して自由に答える形式です。例えば、「このサービスについてどう感じましたか?」と質問されると、回答者は自分の意見や感想を自由に書くことができます。
具体例を求める型
質問に対して具体的な体験や例を答えてもらう形式です。例えば、「この商品を使ったときの具体的なエピソードを教えてください」といった質問です。実際に使った時の詳しい話を聞くことで、よりリアルな意見を知ることができます。
未来の予想を聞く型
将来に関する考えや期待を聞く形式です。例えば、「このサービスに今後期待することは何ですか?」といった質問です。今後の改善や新しいアイデアを知るために有効です。
自由記述のメリット
自由記述の主なメリットは、次の通りです。
幅広い意見を集められる
回答者が自分の言葉で書くので、選択肢に縛られずに自由な意見が集まります。そのため、思いもよらない新しい視点やアイデアが見つかることがあります。
深い理解が得られる
自由記述を使うことで、回答者が具体的にどう感じているのかや、どんな問題があるのかを詳しく知ることができます。選択式の質問では見えない深い情報を得ることができます。
改善点やアイデアを発見できる
自由記述からは、サービスや商品を改善するためのヒントが見つかることがあります。また、全く新しいアイデアや工夫も発見できるかもしれません。
自由記述のデメリット
自由記述の主なデメリットは、次の通りです。
期待していた情報が全く得られない可能性がある
回答者に記述を委ねる反面、聴取側が期待していた情報が全く得られない可能性があることです。
自由記述の特徴ではありますが、選択肢を設けない分自由度が高くデータとして活用しづらいものになる可能性はあります。
回答者負担が高く回答率が低下するリスクがある
回答者が自分自身で考えて入力する必要があるため、自由記述の設問を増やしすぎてしまうと離脱するリスクが高まりますので注意しましょう。
自由記述の設問は1つのアンケートに1~2つ程に留めておくのが良いかと思います。
自由記述の活用法
自由記述をうまく使うためには、以下の点に注意しましょう。
質問を工夫する
自由記述を活用するためには、漠然とした質問ではなく、具体的に答えやすい質問をすることが大切です。例えば、「どんな点に満足しましたか?」ではなく、「具体的にどの部分が良かったか教えてください」と質問することで、詳しい意見が集まりやすくなります。
回答を整理して集計・分析する
集まった回答をそのまま使うのは難しいことがあります。たくさんの意見を似たような内容ごとに整理したり、共通点を見つけたりするために、しっかりとした集計と分析が必要です。集計の手法としては、主に一覧表作成、定性的な回答の単語や文章を定量的に集計分類するアフターコーディング、定型化されていない文章を単語やフレーズに分解して、その出現頻度や相関関係、時系列による変化などを分析し、有用な情報を抽出する技術テキストマイニングという集計方法があります。
結果を活かす
自由記述の結果を基に、実際に商品やサービスの改善を行うことで、回答者にも「意見が役立った」と感じてもらえます。これにより、次回以降のアンケート協力をお願いする際も、回答者のモチベーションが高まるでしょう。
まとめ
自由記述は、アンケートで回答者の生の声を集めるためのとても有効な手段です。具体的な質問を通じて、より深い意見や新しいアイデアを引き出すことができます。集まった意見をうまく整理して活用することで、商品やサービスの改善に役立てることができるでしょう。